新年早々、婚約破棄される私~幸せを逃す私~

一ノ瀬 彩音

第1話 婚約破棄と幸せを逃す私

私には数年間、恋人としてお付き合いさせて頂いている

男性がいるのですけれど、その人とはやっと2019年に

婚約する事が出来たのです。


相手の男性のお名前は斎藤太一サイトウタイイチ

私と同い年で29歳です。

職業はごく普通のサラリーマンです。


太一とは本当に数年間の交際を得て婚約までいっているので

それを台無しにはしたくないというのが私の考えです。


これで婚約が台無しになると私はどういう風な気持ちになるのかも

ぜんぜんわかりません。


そして、今は太一と一緒に過ごしているのですけど、今日は12月31日。

大晦日で一緒に過ごせるというのは幸せで私は満足しているのです。


後数時間もすれば、1月1日、つまり元旦で新年になるのです。


まさかとは思いますけど、新年、2020年になってから婚約破棄されるという

のは考えたくありません。


そんな事はないと信じていますし、新年早々、婚約破棄されました何て

親に言えば笑われるだけなので嫌です。


私にとって2020年は幸せな年にしたいのです。


しかし、そんな事はありませんでした。


今、時刻は日付が変わって一月一日で新年なのです。


2020年になった瞬間、太一が私の方に振り向くと、いきなりキスされますけど、

問題はその後でした。


太一が私にお話があるという事なのでお話を聞こうと思います。


「千春」


「な、何?」


「婚約していると思うけどさ」


「うん」


「婚約破棄させてくれっ!」


「………………」


私はきっと聞き間違いかと思っているのでもう一度言ってもらうと

太一にお願いします。


「もう一回言って」


「婚約破棄させてくれっ!」


「えええええっ!」


「そこまで驚かなくてもいいじゃないか」


「新年早々に婚約破棄されるなんて嘘でしょ」


「今実際に俺が婚約破棄しようとしている」


「冗談だよね?」


「いやっ、本気だ」


「が~ん」


私はあまりにもショックで項垂れていると太一は婚約破棄出来るので

上機嫌です。


これはどういう事なのかなって感じていますけど、もうどうでもいい

という考えになっています。


本当に新年早々、婚約破棄されると思うと、情けないというか、惨め

というか、笑えない感じがします。


それと同時に幸せも逃すことになるので最悪な年です。


どうにかして婚約破棄を阻止したい所ですけど、何を言っても聞いて

くれなさそうなので何も言いません。


「はぁっ、太一、本当に婚約破棄するのね?」


「婚約破棄するさ」


「理由は?」


「別に大好きな子がいるからさ」


「そういう事なのね」


私は他の女性に負けた事になるけれど、本当に納得いきません。


しかし、太一から婚約破棄するという事は私より別の女性の

方がいいんでしょうね。


私は諦める事に致します。


「太一、婚約破棄は受け入れるし、今まで本当にありがとうございました」


「こちらこそ、今までありがとうな」


こうして私は婚約破棄され幸せも逃すと本当に最悪な気分です。


こうなったら必ず次の恋愛では幸せになってやると心の中で誓います。


太一には私と別れた事を後悔させるぐらいに幸せになる。


幸せなお時間を沢山作って充実した日々を送る事が大事。


私はきっと幸せになって見せます。

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新年早々、婚約破棄される私~幸せを逃す私~ 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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