どうして...
凛久 side
今日学校へ行ってなにか異変を感じた
それは、僕と无名が昨日来た転校生と友達かなにかになったような、そんな感じだった
僕は人見知りが昔から激しくてゆたの後ろにいつもいた。2人に初めてあった時はお母さんの後ろに隠れてた
なのに、なんでだろう?何かがおかしい
黒葉琉唯が来て今までの学校とは違うようなそんな気がする
「凛久?どうかしたの?」
「あ、え...と...ゆたは、ゆたは何か変わったなーって言うところある?学校で」
「え?そう言われてみれば...凛久が琉唯来たのに全然俺のところに来なかった...かな?」
「!」
ゆたもこの異変に勘づいてた、そりゃそうかずっと知らない人が来たりする度に隠れてたりしてたから僕が来なかったら異変を感じるよね
「それがどうしたの?」
「えと...それが.......」
と、僕は感じた異変全てをゆたに話した
「だよねぇ...」
未介がひょっこりゆたの後ろに出てきたのでびっくりしてゆたの袖を掴む
「あ、ごめん!驚かせるつもりはなかったんだけど...」
「だ、大丈夫、驚いてごめん」
「未介、凛久がびっくりしちゃうからそういうことやめてね」
「はーい」
未介とは友達だけど、こういうことまだ慣れてないからびっくりしちゃうし、ゆたが昔僕と无名を驚かせて泣かせた時は二度としないって決めてたくらい心の傷がすごいらしい
「未介はなんかこの学校で最近変わったなーっていうとことある?」
未介にも参考程度に聞いてみる、すると未介の後ろから黒葉琉唯の「何話してんのー?」という声が聞こえた
「えー?あー....あ!ななちゃんと凛久が全然お兄ちゃんに対して人見知り出さなくなったことかな」
「やっぱりかぁ...」
未介には人見知りで迷惑かけすぎちゃったし、それくらい酷いってことを知ってるから余計に...
「ねー何話してんのー!」
琉唯が僕に抱きつこうとこっちに来たその瞬間、ゆたが俺を引っ張って未介は琉唯を蹴り飛ばした
「...ゆた?」
「ごめん凛久、本当は...いやなんでもない」
「?」
ゆたはこの件に対して何かをしっている、未介も何かを知ってる
また僕だけだ、僕だけがひとりぼっちにされる
无名に聞くとこれは逸らされてしまうことだったんだ
ゆたはそのまま僕を引っ張ったまま理科準備室へ向いドアを開けた
「先生!大変!動いた!」
「なぁ、文節わかるか?文章ってわかるか?」
「優先生そんなにゆた馬鹿じゃないですよ...国語の点数僕と无名が教えなかったら赤点ギリギリですけど」
「ダメじゃねぇか」
「そうか...赤点ギリギリ...」と呟いて頭を抱える優先生をゆたの後ろからみるとその傍には一緒に登下校ができなくなってしまった幼馴染みの无名がいた
「なんで凛久が...」
驚いてこっちをみる无名と「そんなことよりやばいんだって!」と騒ぐゆた
何が、この学校で何が起こってるんだ?
「...理由説明してもらいたいが、なんでそいつがここにいるのかをまず説明してもらいたい」
「...凛久だって白葉だよ、ちゃんと知らなきゃダメなんじゃないんですか?この件に凛久が関わってるんですよ!?」
「...はぁ、いいよ3人座って。ゆた話してくれ」
「わかりました」
僕の苗字である『白葉』、それにこれに関わってること...どういうこと?何が起きてんの?
ぐるぐると考えているとゆたが引っ張って僕を座らせてくれた
「平和な時間は終わりだよ!」
そう言って琉唯が未介の首根っこを持ちながら準備室に来た
平和な時間...?
「お前!この2人なにをしたの!俺の大事な幼馴染みに手を出すなんておかしい!」
「えー?ちょっと仲良くしようとしただけじゃん〜」
「能力使用して无名と凛久にかけたのか!」
ゆたと先生が怒り出す、僕はわからず?状態でいると无名がそばに来てくれてこう言われた
「...凛久の、いままでの生活、こいつら...『黒葉』が言うには白の世界らしくて、逆に黒葉は黒の世界で生きてるらしいんです...だから、えと...未介とあった時点でもう僕ら巻き込まれていたらしいです...」
「どういうこと?白の世界?黒の世界?」
いきなり知らない単語がでてきて困惑する僕に"いつのまにか"後ろにいた琉唯がこう答えた
「黒は大人の世界、白は子供だけの平和な世界って感じだよ」
と僕に抱きついて言った
「いつのまに...」
「凛久から離れて!凛久は...まだ...」
優先生はもうなにか諦めているような声で、ゆたはまだ怒ってる、ゆたはいつもそうだった
僕と无名に何かあれば必ず守っていた
理由を聞けば「...言われた」ってお父さんに言われたのかなとお父さんに聞くと「言っていない」と言われてじゃあゆたは一体誰に言われたのか、未だにわからなかった
「そんなこと知らな〜い!凛久は俺が貰う。そして凛久はこのまま『白葉露』に知らせず俺の家に連れていく」
「いつかはバレるぞ、お互い次期当主だろお前ら」
「知らない、俺がここに来た理由も凛久がいるから、凛久がいれば俺はそれだけでいい」
琉唯に頬をすりすりされながら話を黙って聞いてた
しろはつゆ?白葉...同じ苗字だ、なんだろう兄弟とかかな?
次期当主?琉唯とその人はいいところの人なのかな?そういうことになると未介も先生もそうなる
「...よくこんなやつが生徒会はいってたな」
「それは思う」
「酷い」
琉唯は前の学校で生徒会に入っていたらしいが...僕も思う、なんでこんなやつが生徒会に入ってたんだ...学校崩壊するだろう
「...ゆたちゃんが怒るのも無理はないよね、今回狙われた白葉は凛久なんだから...ゆたちゃんはずっと昔から『あの家』の言いつけを守ってたのにね」
「...っそもそも、近所に白葉が来るなんて親が思ってなかったんだ、だからちゃんとしようって何もかもダメでもこれだけはちゃんとしようって守ってたのに...」
『あの家』?ゆたはどこかの家と繋がりがあるのか?
「『あの家』ってなんですか?」
同じことを思っていた无名がそう聞いた
「...白葉」
ゆたは渋々という表情でボソリとそう答えた
「白葉の本家とちょっと繋がりがあって、それで逃げた白葉の人間が近くに来たら守ってあげてって言われてたの」
「白葉の本家...?」
「...まだそこは凛久はしらなくていい、お願いだからなにもしらないで...」
逃げた白葉の人間...まさかだとは思うがお父さんのことか...?
白葉の本家と呼ばれるところからお父さんは逃げたのか?なぜ?
「凛久だけは一般人として育てたかったんじゃない?白葉の運命から逃れようと頑張ってたのにね、残念〜!」
白葉の運命?もうなにもわからな......
ゆた side
目の前で凛久が気を失った
「話しすぎたかな?」
「ふざけんな!お前が来なければ凛久は普通の子でいられたの!」
「...ゆた、しょうがないんですよ...」
そうだ、黒葉に見つかったら、一目惚れされたらその人は死ぬまで追いかけられて、絶対に逃げられない状況にされてしまう
黒葉は俺の知識で言うと、一言で言うと「ヤンデレ」、その人だけでいい、その人がいればいいっていう集団
中学の時、俺は未介に一目惚れされたけど好意全スルーしてたらいつの間にか付き合ってた
高校になったら无名が優さんに狙われた
守ったけど无名は優さんに取られてしまったから凛久だけは守りたかった
なのに、凛久は黒葉の次期当主である琉唯に狙われて今こうしてぐちゃぐちゃに平和を、凛久の平和を潰された
俺の家は昔『白葉』に貸しを作ってしまったことがあったが白葉側はとくになにも...っていう感じだったのだが今回の異例は初めてで、白葉側は焦って借りを返す時だとかいってその子供を守るように言ってきた
その子と同じ年齢だった俺はそれを親に言われた、最初はよくわからなかったが凛久と无名に初めて会った時、この2人を守ろうと、白葉凛久だけでよかったのに泣きそうな无名の顔をみて2人を守るって決めた
少し慣れた時に驚かせて2人泣かせちゃったのは焦ったけど
「これからどうするの」
「凛久を俺にくれるんだったら凛久を代わりに守ってあげるよ」
「ふざけんな...!」
??? side
あぁ、これじゃあ話が進まない、リセットして前まで戻そうかな?でも面白そうだし...このまま進めるかぁ...
ゆたちゃんには我慢してもらって物語の進行...次は...「露と柚希」の2人にスポットライトを当てるんだっけ?その間に主人公ペアは一緒になってるんだから...しょうがないぼくの『力』を貸してあげよう
君らに貸しを作りたくはないんだけどしょうがないね
ゆた side
「!」
なんか頭に声が聞こえた気がする...「諦めろ」って
俺は守れないのか?また?嫌だ...守りたい...凛久は俺が守らなきゃ...頭の声はまだ言ってくる
しょうがない...俺も大人にならなきゃいけない...ごめんなさい、最後まで守れなくて...
「...絶対守れよ」
「当たり前じゃん!凛久は貰っていくね〜!」
ご機嫌な琉唯とずっと抱きしめられてる凛久を見つめる
「...ゆたちゃん」
「...これで、いいんだ...これで」
そう、これでいいんだ
頭の中に響いてた声はもう聞こえなくなったいた
白葉と黒葉 氷琥 @hyoko_sakura
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