「俺は普通の高校生なので、」は現代ファンタジーに分類されるとおり、非日常に巻き込まれる主人公の話です。
まず1つ、この作品ですがタイトルにある”普通”
「嘘つけ!」
です。
ええ、この”普通”は表面的な属性ではないんですよね。精神構造的には”サイコパス”に近いと思います。
“サイコパス”と称した理由、この主人公とにかく効率厨で手段は問わず、情に流されません。
ええ、彼は高校生です。そんな人間は日本ではまず育ちませんが、、、なりました。
“環境”が宜しくなかったのでしょうね。
と前書きは置いておいて、
この作品今から読むと凄まじい分量に圧倒されます。
ですが呼んで、考察して笑ってください。(笑え)
この主人公”サイコパス”故に常人には理解し難い行動を起こしますが”芯”がしっかりしてる故、空気を読めない行動を起こしますが、、、
正直その空気を読めない行動、言動は「爆笑」ものです。
「そうきたか」「ここで!?」「それはあかんやろ笑」これはしっかりと熟読してるほどツボります。
と、まぁ読むモチベーションはこういうキャラが尖っているからと言うのもありますがそれだけではありません。
この現代ファンタジー、ファンタジー分類される通り非日常です。
非日常、多くの物語では、異常事態に直面した主人公が「成長」や「覚醒」を遂げる。
ですが、本作の主人公はそうではない!
彼は状況を観測し、理解し、合理的に対処しようとする。
それでもなお、説明不能な事象に出会い、理屈が崩壊する瞬間に直面する、と言うことはありません。
彼の思考や信念は崩れていない。
むしろ、「変われない自分」「受け入れられない非日常」と向き合う姿が、痛々しいほどにリアルなんでよねぇ。
”サイコパス”故に合理的に「そう言うもの」として受け止めます。その行動に僕はつい応援したくなります。
とまぁ長くなりましたが、
この作品をSF的・哲学的に捉えるならば、それは「観測→理解→介入→変化」という構造を描いています。
ネタバレになりますが現時点では、主人公は”変化”には至っていませんが、知らずのうちに”変化”の兆しは見せてます。
この中間的な心理状態こそが、本作の最大の見どころであり僕が皆さんにお勧めしたいもう一つの理由です。(嘘、本当はもっとある)