天の仔馬 ―『飛鳥』外伝(後日談)

作者 石燈 梓(Azurite)

18

6人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

さる遊牧騎馬民族が各部族を束ねる王を立て、
王が《天人》らと共に戦を平定して、十数年。
草原に訪れた安寧の中で、彼らは生きている。

王と妻、その息子、彼らを取り巻く仲間たち。
過酷な自然と共存して暮らしを立てる人々の
逞しくも和やかな息吹を、ここに感じました。

★★★ Excellent!!!

 草原の王となり、生死の境を彷徨ったこともある男は、男児を得た。本作はこの男児の視点で描かれる、長編『飛鳥』の後日談である。男児は飼育していた内の一頭が見えなくなったことから、捜索を始める。しかし途中で狼に追尾され、咄嗟に鷲から貰った笛を鳴らして助かる。紹介文は、その時の男児の父親の言葉から、着想を得て書いた。
「恐れる前に、やるべきことがある。そのための手足を、我々は持っている」
この言葉の意味は、とても大きいと思います。

 もちろん、この作品だけでも素晴らしい。
 しかし、やはり本編『飛鳥』を是非、ご覧いただきたい。
 そうすれば、言葉の重さや、意味が深く分かるだろう。
 
 ハンカチ必須の感動作。

 是非、是非、御一読下さい。

★★★ Excellent!!!

争乱の時代が終わりを迎え、ゆったりとした時間が流れる草原で、家族が、父と子が共に過ごす。ただそれだけのことだけれど、命尽きようとしている父トグルにとっては奇跡のような時間でもある。

本編『飛鳥』のような激しさはないけれど、静かな情感をもって語られる本作は、平和の大切さ、命の尊さ、そして親子の愛情で満ち溢れている。

こんな風に生きることが叶ったトグルの姿を垣間見ることが出来て、この上なく幸せな気持ちになった。