厨二世界の死闘?

@smallwolf

第1話 厨二世界の死闘



「インフィニティウォール!!」



そこには数多くの壁が出現する。



「ラピッドインパルス!」



壁の数か所が破壊される。何かが猛スピードで飛んできたようだ。



「クソ!どこに居るんだ」



俺は普通の町中に居る、少し変わってるのは所々壊れたりしていること、俺が今さっき作った壁があることくらい。



この世界は厨二病世界。


魔力とか特別なもんなんて無くていい。ただ世界が認める厨二チックな言葉を発し、


イメージすればそれに準じた力が発現する。



昨日までは普通の生活をしていたはずだ。


普通に高校に通い、ダチとつるみ、平凡な日々を過ごしていた。



しかし!しかしだ!


起きたらなんか町中に居た。


そして襲ってくる誰か


そしてなんであるか分からないこの世界の知識!



なんなのこれ?イヤホントなんなの?



「フフフ、私の姿が見えない?ほら、こっちよ」



声がした方向を振り向く、が誰もいない。



「そっちじゃないわよ、こっちこっち」


「ほら、こっちよこっち」



あちこちから聞こえてくる女の声、ま・・・まさか・・・



「早くて・・・見えないのか・・・」



「そっちが止まってるだけでしょう?ラピッドインパルス!!」



「ぐはぁ!」



頭に衝撃を受ける、打撃か?飛び道具ではなく打撃、キックかパンチなのかは分からないが今の感覚は打撃っぽい



「まぁ速くて見えないだけなら・・・


始まりの炎よ、全てをその業火にて燃やし尽くせ!!全てを破壊しろ!スピリタスファイアー!!」



そうして辺りが炎に包まれる。



「きゃああああああ!!」



どうやら当たったらしい。下手な鉄砲も数打てば当たるという奴だろうか・・・



「もう十分だな。沈まれ!炎よ!」



そうして炎の波を引っ込めるとそこには黒髪ロングの美少女、密かに自分も気に入っていたクラスメイトの和田さんが倒れていた。



「はぁ!?なんで!?」



慌てて駆け寄り


「大丈夫ですか!和田さん!?」



和田さんを抱き起こし安否を確かめる。命には別状無さそうだ。


そうして和田さんは目を開けこちらを見据える。



「足立君、あなたの勝ちよ、強いのね、でも私は4人の中では最弱、最後まで勝ち残れるか楽しみにしてるわね」



「え?いやなんの話?まったく飲み込めないんだけど・・・」



「今この世界には私と多田さん、越智田さん、マイケルが来てるの、全員に勝つことができたらあなたは私たちとあんなことやこんなことが出来るわ」



「マジで!?でもちょっと待って!」



「何?」



「マイケルって・・・誰?男?」



「私にも分からないけど・・・多分男」



「マイケルいらねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」



全力で突っ込みを入れてしまう!っていうか3人は俺の知ってる女子クラスメイト、結構かわいい感じの子たちなのになんでマイケル居るんだよ!マイケル消えろよ!!??



「それじゃあ健闘を祈ってるわ・・・」



「あ、うん」



まぁマイケル要らないにしても他の3人はいいな・・・あんなことやこんなことか・・・


妄想が捗る!!何しようか今から考えてしまうぜ!!



さぁ次はどいつだ!!



「「それじゃあ私たちが相手するわ!!」」



そうして降り立つのは金と銀の閃光。



金髪に青い目の小柄な少女、多田さん


そして銀髪に赤い目の俺と同じくらいの背丈の子、越智田さん。


あれ?っていうか日本人っぽい名前なのに外国人?あれ?



「食らいなさい!金色の者たちよ!いま私に従い!彼の者を打ち滅ぼしなさい!」



「白銀の雪よ、彼の者を凍てつかせよ!アブソリュートアイス!」



金と銀の嵐が俺に襲い掛かってくる!


銀は氷、金は・・・カネ?




その奔流を避けながら俺は…




「それ・・・只の銭投げじゃね?」



「グハァ!!」



思いっきり崩れ落ちる多田さん、そして威力が激減する金の嵐、え?え?



「や、やるわね足立君、私のイメージを崩して技の威力を激減させるなんて・・・」



イメージ?あー、そうか、この世界では自分や他者のイメージこそが力になるから俺の銭投げの一言でイメージが崩れたのか・・・



「越智田さん、もう私は戦えないわ・・・後をお願い」



しかも勝手にダメージ食らってるし、そんなにショックだったのかな?銭投げ



「任せて!全てを凍てつかせよ!時間も!空間も!概念も!全てを凍てつかせる絶対の凍結!アイスカーニバル!」



「イヤイヤ時間止められるは反則だろ!?」



そうして時が止まった。


そこでは何も動かない。


時間も・・・空間も・・・多田も・・・足立も・・・




・・・越智田も・・・



数分後・・・そして時間は流れ出す



「自分も止まったら意味ねーじゃん!!!???」



「う・・・うるさい・・・ちょっと強くイメージしすぎただけよ!!今度こそ!!私以外のすべ・・・」



「ラピッドファイアー!!」



「ちょっ、まだ私の詠唱中・・・イヤーーーーーーーーー」



そうして越智田さんは俺の放った炎に包まれる。



「え・・・詠唱中に攻撃なんて・・・なんて恐ろしいことを…」



いやー、だって時間止められるとか無理じゃん?さっきは越智田さんの自爆でなんともなかったけど・・・



とりあえず!残るは一人!相手は・・・マイケル・・・か・・・



そして後ろに気配



「マイケルか!?」



そこにはなんと金髪のとても可愛らしいゴスロリ服に包まれた・・・












筋肉ムキムキのお姉さん?が居た。



「さぁ次は私、マイケルが相手よ!私を倒して私を手に入れてみなさい!」



俺は・・・



「テレポートォォォ!!!!!!」


「テレポートォォォ!!!!!!」


「テレポートォォォ!!!!!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


俺は逃げた!あんなものを前にして逃げないなんて無理だ!!



そして視界は暗転し、たどり着いた先には・・・教室。



そして視界の先には・・・マイケルが居た。



「くそぉ!こうなりゃ食らえ!アブソリュートファイヤーー!!グレートファイヤー!」


やけくそになってとりあえず攻撃を試みる・・・だが・・・



「何も起こらない!?なんで!?」



そうしてマイケルは…



「足立君、何授業中に騒いでるの?寝てたと思ったら急に・・・」



聞こえるのはクラスメイト達の笑い声、そしてここは教室、そして先ほどのマイケルの言葉を照らし合わせば・・・



「もしかして・・・夢・・・そして・・・」


俺今さっきすんごい厨二病セリフ叫んでなかったっけ・・・



「イヤーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」



誰か助けて・・・死にたい・・・殺して・・・


イヤホントマジデ



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