一万文字でSFなんて、軽くなりがちだろうと思いながら、自分の中でハードルを下げてから拝読させていただいてみれば。
いやはや、そんな自分を殴りつけたいと思えるほど、設定を凝らした御作品で驚きました。
正しく美しく、フラットな文章に熱を込めることのできるテクニシャン。そんな御作者様のSF作品。
どなたも冒頭のライト感にニヤリとした後、鼻を伸ばしながら読み進めると、後半はSFの醍醐味、「ニヤリ」を存分に味わうことになるでしょう。
ううん、上手いなあ……。そしていちいち「装置」の名称でニヤニヤさせられたなあ……。これもSFの醍醐味。実にいい!
御作品のおかげで、首の後ろ、あまり使わないあたりが筋肉痛になりました(笑)。