唐突な作者対談



「さて、一つ聞きたいことがあるんだが?」


『はいはい』


「ここって、小説のキャラクターが自分の出ている作品を間接的に語る場だよな?」


『おん』


「それなのに、なんで作者二人が鼻面突き合わせてるんですかねぇ?」


『自分の十回参加記念ってのと興味です。こんな企画誰も思いつきませんし、きっかけとか気になったので』


「十回参加記念もクソもあるか!何度タイトル詐欺をさせれば気が済むんだよ!!読者もわけわかんねーぞ、これ!」


『これでも最多常連っすよ!!単発単独・リインタビュー・合同参加合わせて10回の記録は並ぶものも居ないほど引き剥がしてますからね。それに、それでも許容してくれますから。海の様な器には感謝してます』


「てなわけで、今回は作品云々ではなく作者同士の座談会です。興味ねえよって方はブラウザバックしてどうぞ」


『自分からブラバを進めていくスタンスは嫌いじゃないな』


「……よし、これでまともな人間はいなくなったはずだから、あとは好き勝手していいって事で」


『 _人人人人人_

  >まともとは<

   ̄YYYYY ̄ 』


「んで、聞くところによるとわっちに質問したいことがしこたまあるんでしたっけ?個人情報以外なら大抵回答しますよ」


『まぁそうですね。色々気になって』


「じゃあ、ターン制にしましょう。ほら、交代で質問を投げあうっていう漫画とか創作で良くあるあれ。一度やってみたかったんですわ、あれ。嘘だけど」


『嘘なんかい!!』


「先手はくれてやる。なんなりと質問するが良い。余が偽りなく答えよう。なお、誤魔化したり逃げたりしないとは言ってない」


『ツッコミどころ過積載でもう楽しいよ!!

んじゃ1つ目。この企画を始めようって思考に至ったきっかけは?』


「詳しくは覚えてない。ただ、わっちの書いてる”勇者の活躍を実況&解説してみた”シリーズみたいな、会話文のみっていう構成で他に何ができるだろうかって考えて、辿り着いたのがインタビューだったんだと思う。そこからなんで他の作品の紹介に至ったかはわからんけど、最終的には誰も実現させない発想だから面白かろうって感じで見切り発車したって流れのはず」


『見切り発車したんかい!!』


「ちょっとした裏話。実は、一番最初に参加していただいた方にはこちらからオファーしました。……じゃあ、オレのターン!小説を書こうと思ったきっかけは?」


『中3の時に、悪く言えば現実逃避、良く言えば自己保身のために書き始めたのがきっかけかな。高校入試のストレスとかを少しでも逃がす為にね』


「作風の割には、意外とこっちへ来た背景がシリアスなのね。……じゃ、そっちの質問いこっか」


『あー。じゃあタイミングも良いし、同じ質問を』


「中学の頃に、授業中の暇潰しに始めたのがきっかけ。最初は友達を題材に色々書いてたけど、気が付いたらオリジナルを書き始めてた」


『想像を絶する程にシンプル!!シンプルイズベスト!!』


「あの頃は書くこと自体が楽しかったなぁ。……では私の手番だ。東なんとかさんって作者と仲良しこよししてるっぽいですけど、どういう繋がり?」


『ちょっと口が悪いのが気になるけど、言わせてもらえば、この作品がきっかけで出会った人です。東美桜って言います。


納得する事を放棄しました byクスト

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893172405/episodes/1177354054934632278


このリンクから飛んだ作品に出会うきっかけになったコメントありますね』


「あら、橋渡しをしてたのあたしだったんだ。全然知らんかった。……そいじゃ、次そっちね」


『東さんとのコラボ回言ってたろ!!まぁいいや。地の文無しの会話文オンリーの作品とかそう言うネタってどっから来るんですか?』


「んーと、まず背景の話から始めると、ちょうど異世界転生モノが流行し始めてた時期で、儂もいろいろ読んでたりしたわけよ。で、大抵どの作品でも最初の方に転生の経緯とかどういう世界観とか、しばしば冗長かつ退屈ですらある説明がお約束のようにあるでしょ?いくつも作品を読んでると、個性はあれど毎度似たような文章や展開を何度も目にすることになって、胃がもたれてくるんよ。自分がもし異世界モノを書くとしたら、それをぜひともなくしたかった。じゃあどうすればいいかって考えて、そのうちの一つの答えが、そもそもそういう背景とか一切語る必要のない作品を作るって発想だった。……長いけど、ここまではオーケイ?」


『オーケイさ』


「背景などの細かい設定の必要性をなくすなら、とてもじゃないけど長編は書けない。なら、一話完結か短編にするしかないわけで。とりあえずわっちが選んだのは前者の乱れ撃ち。その中で一番重視したのは、物語のテンポ。サクサク読めて、かつ読者に何らかの満足感を与えるというなら、コメディタッチにするか大どんでん返しでも仕込むかの二択しか思いつかなかった。わっちは文才や構成力なんて持ち合わせていないから、後者は論外。そして、コメディタッチにするならボケとツッコミが肝要。……あれ?それコントや漫才で良くね?って。それなら会話文だけでも成立させられるから、地の文も要らなくなってひたすらテンポのいいやり取りだけで成立するやんっていう結論が出ましたとさ」


『ある意味思考経路が丸被りしててすげぇ……』


「最初は、破天荒な勇者に対してパーティメンバーがあれこれツッコミを入れるスタイルを考えてたんだけど、既にそういうスタイルの作品はあったし、なによりも表現の幅が狭くなりがちなのが不満だった。むしろ、彼らを客観的に見てあれこれ評する第三者の視点の方が、より突拍子もないものが書けるかなって。で、それを実行に移したのが、”勇者の活躍を実況&解説してみた”シリーズと。これなら、実況が登場人物が何してるかを語って、解説がそれに対するツッコミを入れられる。実況か解説のどっちかに強いキャラ付けでもすれば、さらにギャグの幅も広がる。これはイケるやろ!……長くなったけど、そんな感じです」


『すっごい語ってくれてるし、結構勉強になるなぁ!!』


「ちなみに、今語った発想の流れは割と嘘です」


『だろうなぁ!!逆によくここまで嘘書き連ねれたな!?』


「その頃はシリアスな長編ばっか書いてたから、息抜きにコメディタッチな短編を書きたいなって思って。どうせなら流行りの異世界を舞台にしようと欲張って、でも面倒な設定とか考えるのも書くのもかったるい。……そうだ、描きたくないならなくしちゃえばいいんだ!……実はこれが発端です。上で長々と述べた理屈は、割と後付けです。てへぺろ」


『後付けの厚みが厚すぎて本心がピザじゃん!!』


「その例えはわからんが、まあいいや。ほな、わいの番やな。あんさんは、キャラクターが勝手に動くタイプの書き手か?それとも、自分でキャラクターの一挙手一投足までコントロールしてるタイプかいな?」


『端的に言えばどっちもっすね。時々勝手に動くし、ちょいちょいこっちの感情とか反映して動く。そんな感じ』


「あたくしの場合は、ノリで行動するアクティブなキャラクターは勝手に動くし、理屈や明確な目的を基にして動くキャラクターは、こっちでコントロールできるって感じですわ。なんだかんだ、自分は感情よりも理屈で動く冷めた人間だと思いましてよ」


『あらまぁ。んじゃあ次!!書いてて1番楽しかった、自分が参加した回は?』


「東さんを交えて、三人で好き勝手やった座談会。完全にノリとテンションだけで突っ走ったから」


『あれはいつもより暴れたからなぁ!!こっちも楽しかった』


「まあ、読者からしたらただの自己満足の塊なんだろうけどね。んじゃ、わっちの番ね。……そのうち、作者間コラボとかどうですかね?上で語った発想と同じ感じで。簡単なシチュエーションだけ決めて、地の文なしの会話文のみ構成、ボケとツッコミの応酬みたいな漫才のノリで」


『楽しそう!!つーかやりたい!!ボケもツッコミもそれなりに出来る自信はあるし、なんなら東美桜さんとのコラボ会みたいな無茶振りも大好きだからね。オトンと1個下の後輩に育てられたネタ的会話力に狂いはない!!』


「なら、近いうちにプロットでも作ろうかしらね。……あ、そっちはもう訊きたい事もなさそうだし、最後に一つ。KEIVさんから見て、あたしってどんな作者?抽象的な質問なんで、自由に答えてもらっていいですよ。きっと怒らないので←」


『きっと怒らないってなんだよ(笑)んーでもそうだな。ただただシンプルにネタを投げ合って、ツッコミし合って遊んでみたい人って感じかな』


「お、理想的な評価。これは期待に応えるしかないな!」


『理想的だったんだ……ちょっと驚き』


「で、そろそろ満足したかね?」


『まぁそうやね』


「そんじゃ、お開きにしましょうか。何か締めの一言でもあればどうぞ」


『作者対談(作品タイトル詐欺)を楽しんでもらえましたでしょうか!! 楽しんでもらえなかったとしても、楽しんでもらえたとしても、まぁ実になったりならなかったりするだけなんで特にどうと言ったことは無いと思います!!』


「毒にも薬にもならないって言うのは本当にそう。まあ、普段頭使ってモノ書いてるから(特にこのシリーズは)、たまには息抜きがてらこういうのもいいでしょうよ」


『たま〜には他の作者さんともこういうのやったらどうです? ウチの相方とかウチの相方とかウチの相方とか。オススメですよ〜。と言うのは置いといて、まぁ息抜きになったら良かったです。今回はありがとうございました!!』


「今の超大作が一段落したら考えようかな。んじゃ、お互いお疲れさん」

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