第26話 鏡花の心情
教室を出てからしばらく歩き、誰もいない校舎裏に着いた。
「…ここなら、誰にも見られないし聞かれないですよね。」
そう言うと
―――ゴクリ
俺は冷や汗を掻きながら唾を飲み込み、
「
しばらくの間、沈黙が訪れた。
さっきの恐怖がまだありその笑みを見た時、俺はまた固まってしまったのだ。
沈黙の時間が長ければ長い程、
(な、なにか言わないと…このままだと変な誤解が生まれる!)
俺はそう思い何か話そうと口を開いた瞬間
「私…心配したんですよ…。」
絶え入るような小さい声だったが俺にははっきりと聞こえた。
俯いた
「へ?」
俺はその声を聞いて情けない声が出た。
(…心配した?
俺は
「どういう事…ですか?」
俺がそう言うと
「私…
やっぱりあの時に嫌われたのかな?とか、
どんどん悪い想像しか浮かばなくって、それで…」
「ちょっと待って!ストップ!ストーーーップッ!」
「はい…なんでしょうか?」
「えっと…つまり…
俺の身に何かあったのか、っていう心配でこんな行動を起こしたってことですか?」
俺が今までの話の内容をまとめて聞いてみると
驚きの内容を口にした。
「私が…怒っている?私が中也君に対して怒る?
そんなこと金輪際ある訳ないですよ⁉そもそもこれは全て私の所為ですし。」
「え!そうなの⁉」
俺がその言葉を聞いて驚いていると
「えっと…もしかして…今まで
「正直…思ってた…。」
そう言うと鏡花はみるみる顔を青ざめていく。
俺は鏡花の今までの行動を見て自分の中で勝手に
(結果は鏡花は全く怒っていなくて…むしろ俺の事をずっと考えていていたのか⁉)
そう思い
「ごめ…」
「ごめんなさい!紛らわしい事して…。」
その顔にはうっすらと涙が浮かんでいた。
(なんか…罪悪感がこみ上げてきたぞ…彼女の気持ちを全く考えずに苦しめたのは
何よりも俺の方じゃないか!しかも、ヤンデレじゃないかとか疑っていたとかもう俺、最低だよな…)
俺は自分が情けないという思いが沸々と湧き上がってきた。
俺はこれまでの
「こちらこそ!本ッ当に!すみませんでしたぁぁぁあぁあぁぁあぁ!」
と本気で謝った。
俺はそのまま続けた。
「こちらの勝手な理由で疑ったりして本当に申し訳ない!」
「
俺は頭を上げて
「まず、頭を上げてちゃんと話して下さい。」
「はい。」
そう言って俺がこれまでの
俺の周りがヤンデレしかいなくて生きるのが辛い 白夜 ユイ @yuui-yui
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