第11話

 楓の提案で6人で人狼ゲームをやる事になった。僕達6人にそれぞれの役職が与えられる。楓が人狼ゲームをするためのスマホアプリを入れている為、スマホアプリで役職を渡される。僕の役職は騎士だった。騎士は誰かを守ることができる。


「それじゃぁ 皆の役職も決まった事だし、人狼ゲーム始めちゃおうか!! スマホで音声流すね!!」


楓がそう言うとスマホから、人狼ゲーム用のアプリの音声が流れる。音声が言うには最初に人狼だと疑われてるのは僕と夏菜のようだった。人狼ゲームは役職を与えられたと同時に誰が人狼か、皆で講義をする前に予想する事ができる。それで僕と夏菜の票が他の6人よりも多かったと言う訳だ。


「皆、僕を人狼だと疑ってるみたいだけど、僕は人狼じゃなくて市民だからな!」


何故、僕が騎士では無く、市民だと嘘をついたのかと言うと、騎士だと名乗った場合、騎士は色々な人を守る事ができる為、人狼は殺せない。そうなると人狼は、勝つ事が出来ない為、騎士に守られると、やっかいなのだ。しかし、僕が騎士だと名乗ったら人狼は騎士を殺す事が出来る為、騎士は殺されて、他の人を殺す事が出来る。そうなると人狼の勝率が上がってしまうので、人狼に勝たせない為に僕は騎士と名乗らなかったのだ。


「言っとくけど、俺は市民だぜ!!」


純平がハッキリと言う。真子も話出す。


「な、何かこのゲーム怖いね… 誰が何なのかわからないし… ちなみに私も市民よ」


「俺も市民!」


「私も〜」


祐介と夏菜もそう言う。


「皆、私に嘘は付かない方が良いよ? 何故なら、私が占い師だからです!!」


楓が自慢げに言った。


「おそらく人狼は楓だなー」


祐介が言う。夏菜、真子、純平が祐介の言葉に頷く。 


「ちょっと!! 何で信じてくれないの!? 私は本当に人狼じゃ無くて、占い師何だってば!!」


「楓ちゃん…知ってる? 占い師は最初に自分が占い師だって名乗らないもの何だよ?」


夏菜が楓にそう説明しだした。確かに、自分が占い師だって名乗った場合、騎士に守られれば、生きる事は出来るが、騎士が死んだ場合、人狼に殺される。占い師は誰でも占えるから、人狼は自分が人狼だってバレないように早めに、占い師を殺しとく必要があるもんな。


「い〜や 楓が占い師って言ってるけど、実は俺が占い師なんだ!!」


純平がいきなり、自分が占い師だと言う。純平は自分が注目されてないと気が済まない性格なのだ。皆んなが純平に質問をし出す。


「お前、さっき市民って言ってたじゃないか!!一体どっち何だよ!!」


「祐介、ちょっと落ち着けよ! 俺が市民何だって!!信じてくれ!!」


「じゃー何で、最初に自分は市民だって嘘をついたの?」


夏菜が純平に質問する。


「そ…それはあれだよ! ほら…夏菜がさっき言ってたじゃないか!!占い師は最初に自分が占い師だって言う事を言わない方がいいって! だから言わなかったんだよ!」


「じゃ、何で楓ちゃんが占い師だって言った瞬間に自分が占い師だって言ったの?」


真子が純平に質問をする。


「え…いや…それは…」


純平が言葉を詰まらせている。そんな純平の姿に祐介が反応する。


「ん〜? 何か怪しいぞ〜 いつもなら純平は、ここで実は自分が注目されたいから嘘つきました的な事を言うのかと思ったら何も言わずに、言葉を詰まらせて、焦っている… これは純平が人狼じゃないのか?」


祐介の言葉に皆が頷く。


「ま、待てって 俺は人狼じゃ無いって!!」


「ん〜 何か怪しいなー」


「し、真也まで!! 俺のこと疑うのか?」


「ちなみに占い師は私だからね!!」


楓が占い師と言った瞬間に講義の時間は終わった。この場面では、話合った時に、一番に人狼だと思った人に表を入れて、一番、票が多かった人は皆んなに殺される。皆の投票が終わった。一体、誰が死ぬ事になるのか? 楓が仕切る。


「投票の結果、純平が一番疑われてるみたいだから、純平が脱落ね!」


「ノーーーーン!!!!」


楓の言葉に純平が絶望する。


 次に、純平が人狼かどうか結果が分かるのは人狼ゲームのスマホアプリから流れる音楽だ。これが明るい曲の場合は人狼は死んだと言う事になる。逆に暗い曲が流れたら人狼はまだ、生きてると言う事になる。楓のスマホから暗い曲が流れる。どうやら人狼は純平じゃ無かったらしい。


「何だ…人狼じゃ無かったのかー 純平は!」


「祐介、お前俺を疑いやがって!! だから俺は人狼じゃ無いって言ったのに!!」


純平が悔しそうに言う。次に、また誰が人狼かを予想しなければならない。その時に騎士である僕は誰かを守る事が出来るのだが、とりあえず、占い師と言っている楓を守る事にする。果たして、次は誰が人狼だと疑われるのだろう?




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6人の恋物語 ゆうちゃん @Yuto74

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