町にはゾンビが溢れ、俺は合流した他の生存者とともにビルの一室に逃げ込み、協力してバリケードを張る。
生き残ったのは頭が切れて行動力もあるインテリイケメン、特殊部隊の軍人女、何らかの実験を受けたという可愛い系の謎の美女、いかにも気の弱そうなサラリーマンのおっさん、そして俺。
俺はこの状況を知っている。知った上でその役割を演じている。
だが、どうやら他の奴らはそうじゃないみたいだ。
俺はこの先の展開を知っている。知っていたからと言ってどうにかなるわけでもないことも知っている。
俺にできることはただ一つ、どういう覚悟でその役割を演じきるか? それを考えるだけだ。
だがしかし、こんな運命も、もしかしたら悪くないのかもしれない。