第4話ものづくり
「は~、は!」
俺は起きるとベット上にいた。
「うわっ!」
なんで…
そうだ!昨日の快気祝いで飲んだお酒のせいで寝てしまったんだ…
「うわ!」
なんと、横をみるとセーラが一緒に寝ていた。
おいおいマジかよ…
人生で初めて異性と一緒に寝たわ
「「最高かよ!」」
やっぱアニメやラノベで見るように異世界転生って最高じゃん!
すると、セーラが眠そうに起きてきた
「ん~、あ!おはようございますユウトさん!」
「ごめんなさいユウトさん、ここしかベットがなかったから寝かせちゃった、だめ、だった?」
セーラは少し上目遣いでそう言った。
「全然!!!」
むしろ最高!見た目がおっさんでの中身は高校生だからなー。でもセーラはよく一緒に寝てくれたものだ。
たぶん前に目が覚めた場所は村の医務室的な所だったのだろう。今いるのは広さ的にセーラの家、そして余分なベッドはなかったつまり必然的に俺と寝るしかなかったそういうことだな!!「ラッキー」
「それはよかった!」
「こっちもよかった」
そしてセーラは話してくれた。
ここはセーラの自宅兼職場だという
セーラはここで、ちょっと離れた町から物を買って販売しているという。
ユウトとセーラは起きると2人リビングに行った。
そこには、8畳ほどの広さの部屋に机が一つと椅子が4つ、他にもいろんな物がおかれていた。
「ユウト、そこに座って」
ユウトは頷くとおもむろに席に座った。
するとセーラは
「外で朝ごはん作ってくる」といった。
そしてセーラは木で出来たドアを開け、外に出た。
俺は座っていてと言われたが、さすがに何もせず椅子にずっといるのはなあと思い、手伝いに行った。
ユウトは腰を上げ椅子からたった。
そして、セーラがいる外にでていった。
外に出てみると、周りは森に囲まれていてセーラの家の他にポツポツと同じような家があった。たぶん他の住民の家だろう。
するとセーラが
「あれ?ユウト座っててよかったのに」
「いや、さすがになんでもやってもらうのは悪いなと思って…」
「へー、ユウトさんって優しいんですね」
俺は思わず顔を赤らめた
するとセーラは木の薪の上に枝を立てて、まるで原始人のようにおもいっきり枝を回し始めた。
セーラは顔を少し歪めて
「火を起こすのが一番大変なんですよね…」と本当に大変そうに呟いた。
俺は思った 、
この世界はあまり科学が発展していないようだと。
その時に、まるで頭に稲妻が走ったようにアイディアが浮かんできた。
このアイディアはドワーフの力ではなく、おそらく前世の自分の考えだろう。
「俺、この世界を便利にしたい!」
?
セーラは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。
まあ当然だろう、急に世界を巻き込む発言をしたんだから…
「セーラ!俺ちょっと行ってくる!」
そして俺は反射的に勢いそのままに緑が深い木々が立ち並ぶ森へと入っていった。
「ちょっと!ユウトさーーん!?」
セーラの声が森中に木霊した。
まずは火を起こす為の道具だな、
ん~
どうやって作るんだろう?
すると俺の頭の中に、あるビジョンが浮かんできた。
綺麗な群青に染まる水、そして太陽の光にさらされてキラキラ光っている砂
この光景が頭に浮かんできた。
そう…海であった…
「なんだなんだ今の景色は?幻覚か?」
!!!怖っ!!!
俺は心からそう思った。
とりあえず海を目指せってことかな?
俺は鼻をくんかくんかと鳴らした。
すると、微かに塩の匂いが鼻を透き通った。
! これは塩の匂い、間違いない海が近くにある!
俺はその匂いを頼りに歩いた。
20分くらい歩いただろうか、波の音が耳微かに聞こえてきた。
「やっとついたー!」
やっとの思いで着いた海、俺は少し離れた所から海を眺めていた。
砂浜は人一人いない…いるのはおっさんになった俺、ただ一人。
俺はしばらくその場に立ったままで海を眺めていた…そう、きれいな海を…
ただの海なのになんでこんなに見てしまうんだ?
俺は思った、、
「おっさんだからだー!!」
まさか感性までおっさんなってしまった…
そのうち子供を見て、「やれやれ元気な子供たちじゃなぁ~」とか言ってそう…
しかし、そのおっさんの感性には勝てず俺は今よりももっと海に近づいた。
遠くから見えなかったが砂浜にはよく見たら、少し錆び付いた空き缶や丸やひし形など様々な形の石、そして海と言ったらの流木が、散乱していた…
「こんな綺麗な海なのに勿体ない!」
そして俺は美しい景観を保つためにその空き缶たちを拾おうと小さい身を屈めたその瞬間!
頭にまた、稲妻が走ったような感覚に襲われた。
さっきと同じような痺れるような、そして今まで感じたことのなかった鋭い感覚が俺を襲った。
すると、急に空き缶、ひし形の石、流木の画像が頭にポンポン映し出された…
俺は不思議に思い、先ほど頭に映った空き缶とひし形の石、流木を一ヶ所に集めてみた。
すると、おっさんの姿にショックを受け自分自身から命をたとうとしたあの時と同じように
これを言えってことかな?
そして俺はまた、試しにその言葉を口にした。
すると!たちまち目が眩むような眩しい光が辺りを包んだと思った瞬間、空き缶と石と流木だけだったはずの場所に見覚えがある物が、変わりに置いてあった。
そう、皆が一度は見たことがあるだろう
そう…ライターだった…
異世界に転生したらドワーフだったので物作り始めました。 カフェラテ @dopper
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