ブラックホール

@kiraryuk

第1話

近年見つかったブラックホールは、あらゆるものを吸収してしまう。光でさえもそこからは決して出てくることはできない。ゆえに誰も見ることはできない天体、である。では、今までそのように考えられていたブラックホールをどのようにして見つけることができたのだろうか。ブラックホールの存在はブラックホールが放たれているエックス線やガンマ線を観測することで確認することができる。詳しくはアインシュタインが提唱した相対性理論によってブラックホールの存在を証明することができる。相対性理論は特殊相対性理論と一般相対性理論の二つに分かれている。特殊相対性理論では時間と空間が伸び縮みすることを証明し、今までの宇宙の常識を変えた。一方、一般相対性理論では、大きな重力を持つものは、時空そのものをゆがめることを証明している。その一般相対性理論に基づくと極端に時空を歪めると特殊な領域が発生して、そこに近い場所では領域の重力によって光でさえも吸収されることが言えるとドイツの天文学者であるカール・シュバルツシルトが言った。しかし、理論的に説明することができたとしても実際に見てみないと本当に証明できるわけではない。そこでもう一つのブラックホールに関する証拠がある。超巨大なブラックホールを発見するには電磁波が深く関係している。1609年以降、天体観測は可視光という目に見える光のみでおこなわれていた。1932年にアメリカの物理学者が宇宙からやってきた電波を捉えた。このことによって銀河の中に強い電波を発生している部分があることがわかった。そして、銀河のような広がりのある電波源ではなくて一つの星のような点にしか見えない電波も見つかった。しかし、それがなんなのかは分からないままであった。その正体がわからない星のようなものを準恒星状天体という意味からクェーサーと名付けられた。その後クェーサーの正体がなにかわからないままだったが、1963年にオランダからアメリカに渡った天文学のマーテン・シュミットによって解明された。クェーサーの明るさの規模とエックス線源の小ささから考えて周りからガスを吸い込んでいるブラックホールであることがわかった。吸い込まれたガスはぶつかり合って摩擦を起こし高温になる。太陽が6000度であるのに対してブラックホールに吸い込まれたガスは1000万度にまで到達する。高温になりすぎると可視光ではなくてエックス線やガンマ線の電磁波を出すようになる。よってエックス線やガンマ線を観測することにとってブラックホールの存在を確認することができる。最近撮られたブラックホールの写真だがブラックホールはとても重力が強く、光も電波も通さないため写真に写ることはない。しかし、ブラックホールの周りに明るいものがあるためその明かりを背景にしてブラックホールの周りがシルエットのように黒くなる。この写真のことをブラックホールシャドウといい、この写真によりブラックホールの存在の証明につながった。以上により私はブラックホールから出ているエックス線、ガンマ線などによりブラックホールの存在を確認できるということがわかった。今回撮影されたブラックホールの画像には宇宙ジェットと呼ばれるブラックホール中心から放出されるプラズマガスがあるといわれているのだが撮影されなかった。つまり、今後の課題はプラズマガスを撮影することである。

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