蒼天の荒鷲~広島原爆投下を阻止せよ~

Rad Mikey

第1話

1945年7月16日 午前5時29分


----戦記元:太平洋戦争 朝鮮戦争----


ニューメキシコ州アラモゴード爆撃試験場で世界初の核実験が行われた。

TNT換算19Kt(キロトン)の威力は凄まじく、今まで所有していたあらゆる兵器よりも恐ろしいものであった。


7月20日、日本の都市に模擬原爆であるパンプキン爆弾による投下訓練が開始される。


1945年7月24日 広島呉沖上空

「南方より敵戦闘機隊接近!」

「701飛行隊は接近中のF6Fへ攻撃を開始せよ!」


〈鷲渕大尉〉

「了解、戦闘701交戦。」


〈山田大尉〉

「くそっ、次から次へと湧いて気やがる!」


〈鷲渕〉

「山田、6時方向に付かれてるぞ。そのまま右旋回しろ。」


〈山田〉

「了解、右旋回!」


〈鷲渕〉

「そのまま旋回を続けろ。」


〈鷲渕〉

「捉えた。堕ちろ!」


「よし、撃墜!」


〈山田〉

「お見事です隊長!」


〈鷲渕〉

「帰ったら日本酒一升瓶奢ってもらうぞ。」


〈山田〉

「了解、若波の酒持っていきます。」


「グラマン一機撃墜・・・ん?」

「左機銃が反応しない、故障か?」

「右も反応しなくなった...機体に無理させ過ぎたか。」

「こちら山田分隊長、機銃故障。」


〈吉岡上飛曹〉

「こちら吉岡。分隊長大丈夫ですか?」


〈山田〉

「両方の機銃が故障した。すまんが鷲渕大尉の指揮下に入ってくれ!」

「鷲渕隊長、聞こえてますか。こちら山田分隊長。」


〈鷲渕〉

「機銃故障の旨は了解した。吉岡、俺の列機に加われ。」


〈吉岡〉

「了解。」


〈鷲渕〉

「山田は大村基地へ帰投せよ。」


〈山田〉

「了解、帰投する。僚機を頼みます。」


〈鷲渕〉

「基地に戻ったら整備兵に喝入れとけよ。」


〈山田〉

「大目玉喰らわしてやります。」


〈鷲渕〉

「編隊を組み直し次第戦闘空域に戻るぞ、急げ!」


愛媛県西條市上空


〈テーラー大尉〉

「目標まで8マイル。投下準備。観測機は所定の位置へ移動せよ。」

「パンプキン投下後は急旋回急降下に入る。何かに掴まっておけよ。」


〈山田〉

「ん?上空に何かいるぞ。」

「B29だ!畜生!日本の空を単機で悠々と飛びやがって!」

「あいつは何をしようとしているんだ?」


「ああ!バカでかい爆弾を落としやがった!」

「何も手出し出来ないってのは悔しいな・・・」

「おいおい正気か?大型機がやる機動じゃねぇぞ。」

「なんなんだあの爆弾と旋回降下機動・・・」

「源田司令に報告しておくか。」




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