第12話 ひめくりカレンダーへの応援コメント
一個一個シーンなのかなと思いました。
なんでかよくわからないんですが、出勤するような気になりました。(なんでだろ)
不意に訪れた9番乗り場の現実感がそうさせているのかも知れません。それまでの浮遊感が途絶して叩き落される感覚もありますしね。
過去のことと今のこと、それからこれからのことが書かれているように思いました。
最後の『長く』が救いのように思える反面、諦めのようにも思えました。どっちの意味なのかはわからないままに、胸が熱いような切ないような、とにかく込み上げてくるものがありました。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
驚きです!これを書いたのはまさに出勤中でした笑9番乗り場は仰る通りで、現実感を交えたくて突っ込みました。
それから時間軸も過去から未来へ移っていくように仕込んだので、見事に見破られてしまって完敗です(何に?)。
「長い」というのが今の私を映す鏡のような言葉になると思います。何か心の深くで感じで頂けたなら幸いです。ありがとうございました!
第11話 だからへの応援コメント
>羽化できないまま枯れてしまった言葉
ビビっときました。
言葉にできなかった言葉。
ため息にすらならなかったため息。
そう言う表現の、歪曲率を高めたものかなと思います。
芽吹かずに枯れたでもなく、羽化できないまま溶けたでもない。動物的に発生したのに終わりは植物。そういう矛盾も言葉って言うのは孕んでいるから、外に出ないで気管支で暴れるのかもしれないですね。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
すみません!2話とも感想頂いてたんですね…!嬉しい限りです…!
実はこれを書いたのは相当前なので当時どう思ってその言葉を使ったのかは正直覚えていないのですが、確かに不思議な文脈ですね。
たった一文からここまで言葉の矛盾を拾って頂けるなら、当時の私もきっと喜ぶと思います。ありがとうございます!
編集済
第10話 消失点への応援コメント
ビニール袋に入れた
将来の夢を揺らし
明日のことはただ
慌ただしくレシートに打ち込んだ
ここの現実感が素敵ですね。
買い物をしてきて、このあと食べたり使ったりする未来はつまり夢、明日のことなのかなって。
>やっと迷子になれた気がしていた
迷子は嫌だと言うならわかるけれど、迷子になることを望むって……。執着したくない執着が心のほとんどを占めていたのかなって思いました。
表題作が最後に出てくるのカッコイイですよね。カッコイイから、私も最後表題作パターンあります(笑)
追記)最後にって書いちゃいましたけど、まだ連載中でしたね。早合点でした。すみません!
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます!
そうなんです、未来とか夢とか、遠いようで自分と地続きである現実感を表現したかったので嬉しいです。
執着したくない執着心…!すごく思い当たりがあります。迷子の部分は特にそういった不自由な感情から書いた記憶がありますね。
最後表題作は憧れですよね!笑
この詩集はまだ連載していますが、もう終わりに近いです。ぜひ最後まで見守っていただけたらと思います!
第9話 最期の少女への応援コメント
『幼い私が夜と呼んでいた時間の延長に
まだ知り得ない空間を
大人は隠していた』
めちゃ共感です。
そして、描写の一つ一つが秀逸で、磨かれた歌詞のよう。ここがいいですって『』に文章を入れて行ったら、上から下まで全部コピペしなきゃいけないくらいに。
19でもまだ幼さと純粋さを持っている。そう言う奇跡のような感性を、痺れるほど鮮やかに描いたんですね。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
ごめんなさい!めちゃくちゃ嬉しい感想を頂いたのに、返信をしていないことに今気付きました…
これはかなり昔の詩なので、まだ自信がなかった描写を褒めて頂けて嬉しいです。
遅くなりましたがありがとうございました!
第6話 あまりにも軽い心への応援コメント
タンスから1年越しに取り出した
お父さんのセーターみたいな匂い
わかるようなわからないような、フワフワした感じがいいですね。
カビ臭いのか、タンス用防虫剤のニオイがするのか。まあでもとにかく、すっごく良いとも悪いとも言えない感じの匂いなんですね。
結局お父さんってのがミソですね。
作者からの返信
詩一@シーチさん
他人のお父さんの匂いは分かりませんが、誰しも父の匂い、と言うのは一種意識できるものかな、と思って入れました。
テーマが浮ついた心なので、「お父さん」というのはまさにひとつのキーですね。
読んで下さり嬉しいです。たくさんの素敵なコメントありがとうございました!
第3話 雨のひとびとへの応援コメント
体を貫けない雨
という表現が好きです。
体を貫きたい雨視点というのが斬新で。
作者からの返信
詩一@シーチさん
ありがとうございます!この詩はころころ視点が変わるので、登場人物をしっかり描写するために雨視点を入れている、と言うところはあります。
第13話 あとがきへの応援コメント
どんどん濁る
七色になる
が最後来たときにゾゾゾっと鳥肌が立ちました。それまでの言葉たちのリズムを一切崩さずにこれを持ってくるのか、と。
七色をかき混ぜると灰色になりますが、濁るけどかき混ぜてないんだなと思いました。
あらゆる景色、言葉、感情、感覚——つまりは経験が、折り重なってひしめき合って自分と言うものを作っていて、いっそ混ぜて「清濁併せ呑み、私は私になった」と言い切ってしまえればなんら苦痛を伴わず生きてけると言うのにどこか期待している。未来にどこか期待している。絶望すれば楽なのに。或いは苦楽の鮮度と彩度を適当に絆して「合わせてゼロ」と言ってしまえるほどにポジティヴバカ野郎に成り下がってしまえればとても楽なのに。今もなお、その苦心と楽観をつまびらかにして観測している。それが苦しみの源流であることも、ちゃんと気付いているはずなのに。
誰よりも自分が、自分に「大人になりなさい」と言っている。充分過ぎるほどに大人。されど幼子より幼けない心。やわらかい精神で、誰も傷つけずに生きていけたらいいな。
そんなことを思いました。この詩を読んだときに溢れ出た言葉の原液。そのまま応援コメントとさせていただきます。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
言葉の原液。何よりも濃く、純粋な言葉をここに届けてくださったこと、とても嬉しく思います。
この詩集に載せた詩は年代がバラバラで、かなり昔に書いたものもあります。まさに詩一さんが書いてくださった、柔らかい精神で見たものを書きたいという思いではじめたものでした。(この言葉をレビューで見つけた時びっくりしました!)
ですが最近、段々心の柔らかさと香りの質が、変わってきたように思います。なのでこの詩集は終わりにしました。
それはきっと、詩一さんのコメントにあるような、思考と自分やそれ以外との会話の中で変わっていったのだと思います。
この詩集をお読みくださりありがとうございました!