第3話 動揺

「みんなどうしよっか」

秋山がみんなにきいてからかれこれ1時間がたった。

だが、いまだに解決策は見つかっていなかった。


「なぁ、ハジメは何か策みつかったか?」

蓮は、小声で隣にいるハジメにきいた。

「ま、一個は見つかったが…」

「どんな策なんだ」

「いやこれは策と呼ばれるほどのものではないさ」

ハジメの顔は終始けわしいものだった。


「とりあえず聞かしてくれ」

「最悪の手だが犠牲者を出してでもゲームにクリアする方法だ」

「それじゃ一人しか生きれないじゃないか」

「だから言ったろ、最悪な手だと。これは、最終手段だ」

何もできない自分が腹立たしかった。


「じゃあ、ゲームをはじめるよ」

「最初の参加者は神柳君と太田君ね」

「じゃあ、二人は隣の教室に来てくれるかな。残りのみんなは目の前のモニターで見ててね」

俺と太田は解決策が見つからないままゲーム会場に向かうために教室を後にした。


「太田は大丈夫か?」

太田はおとなしいやつで教室では少人数のグループに属している。

「大丈夫ではないかな」

当たり前だ。

いきなりこんなんことに巻き込まれて大丈夫ですなんて言えるやつはそうそうにいないだろう。


「あのさ太田君、話があるんだけど。いいかな」

「何かな」

「真剣勝負でいかないか?」

「え…」

いい案がない以上これを提案するしかなかった。









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