第2話 ファーストゲーム
ありえない現実を突きつけられた蓮達は言葉を失っていた。
「どうすりゃいいんだよ!」
「落ち着けよ蓮。今は怒ったって意味がないぞ。」
「わかってるよ!」
蓮以外にもクラスメイトは不安の顔を隠せなかった。
蓮とは違いハジメは落ち着いていた。
「じゃあ、早速最初のゲームを始めまーす。」
嫌な声が鳴り響く。
俺達とは裏腹に放送の声は元気だった。
「最初のゲームは、20連装リボルバーロシアンルーレットです。」
「ルールは簡単。このゲームは二人一組でやってもらいます。一人一発球を入れてもらいます。二人にシャフルしてもらって先にたまにあった方の負けでーす。」
「おい球はどうすんだよ!」
蓮は怒りながら質問した。
「もちろん実弾だよー」
陽気の声で耳を疑うことを言い放った。
「嘘だろ……」
「そんなの使ったら死ぬだろ!」
蓮が言った途端周りの奴らも反応し始めた。
「みんな落ち着いて。まだ死なない方法があるかもしれないよ。」
「一緒に考えようよ。」
学級委員の秋山が周りにそう言った。
すると一人の女性が立ち上がった。
「そうね。冷静になって考えましょう。もしかしたら何かあるかもしれないし。」
西園寺が声を上げるとみんながやる気になる。
「すげーな人気者は。」
蓮がハジメに小声で言った。
いつのまにか怒りも落ち着いていた。
「そうだね。」
ハジメも小声で返した。
蓮達が立ち上がって方法を考えていた頃、謎の若い女性は恐ろしいことを考えていた。
「あーあ。みんなバカだなー。」
「死なない方法なんてないのに。必死に考えちゃって。」
「希望が全部絶望に変わるまでいたぶってあげる。」
「考えただけですごく興奮する。さ、ゲームを始めようか。」
蓮達が犠牲者を出さない方法がないことを知るよしもなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます