国の陰謀もの、剣と魔法のファンタジーが大好きな私にはたまらない作品で、とても大好きになりました。
主人公のレフィスは駆け出しの冒険者。
白魔法しか使えない彼女は冒険者に向いていないと言われるも、なんとかもぎ取った依頼書(お使い)を握りしめて初めてのミッションに挑みます。
だけど、レフィスが持って行ってしまったのは、本物の難易度の高い依頼書で——。
冒険者としての仲間をゲットし、賑やかな日々の中彼らと絆を深めていく過程も微笑ましくてとてもオススメです。
あまり器用じゃないけど、レフィスが裏表のない素直な子でとてもかわいいのです。
ある事件を機にレフィス達は陰謀に巻き込まれていくことになるのですが、後半から展開する怒涛のシリアス展開も必見です。
ちなみに私の最推しはヒロインのレフィスです。
物語の最後まで読んだら、きっとあなたも彼女がいかに尊いか分かりますよ!
テンポよく進むのでとても読みやすい文章です。情景描写も心理描写も丁寧でついつい物語に入り込んでしまいます。
友情あり恋ありの冒険譚が好きな人にも、陰謀ものが好きな人にもおすすめな作品です。
ぜひご一読くださいね!
この物語の題名である『ブラッディ・ローズ』
これが物語の始まりであり終わりでもある。
この話はよくできている。
謎が謎を呼び、不気味な影が始終付き纏う。
だけどその間に、主人公レフィスという大人に差し掛かったくらいの少女の性格に何度も救われる思いがした。
ドジで、あまり色気もなく、冒険者になるために街に出たは良いけれど、ランク外のストーンレベル。使えるのは独学で勉強した白魔術のみ。
無い無い尽くしの彼女だが、唯一持っているものがあった。
優しさと正義感と馬鹿正直さ。絶対的に人を騙せないし、絶対的に人を助けてしまう。自分には力もないけれど、優しさは誰より持っている。
そんな彼女がパーティを組む。その三人は揃いも揃って美男美女で、遥かに彼女より強い力を持っているのだが。
初めは組むはずのなかった三人はなぜ彼女と組むことになったのか……
そこにはいろんな理由があって……
笑いあり、シリアスあり、ドキドキハラハラの合間にほっとする部分もあり、何も持たないはずの彼女はいつの間にか彼らの中心にいる。
彼らの目的は遥か先にあってそれに邁進していく姿が美しくもある。
読み進めるたびに驚きがあり、夢中になりました。
文章も風景描写力がある作家さんなので、感動するほどの色合いを見せてくれます。
ご堪能あれ!
新米冒険者であるヒロインと、特殊な過去を持つ個性的な仲間三人の、ドタバタ冒険ラブコメ風ファンタジー。
主人公であるレフィスは、白魔法(治癒・結界系)しか取り柄のない女の子。冒険者になりたいと足しげく通っていた酒場でついに、念願の初ミッションを受け取ります。意気揚々と飛び出した彼女でしたが、それは最悪の「取り違え」だったのでした。
ちょっと不運で世間知らずな、けれどへこたれない少女と、彼女に巻き込まれたベテラン冒険者たちの、友情や恋の行方がコミカルに描かれていて、飽きさせません。
事件にハプニングに喧嘩にすれ違い、日々を積み重ねて信頼と友情(そして恋心!)を育んできた四人の冒険は、ある惨劇を境に大きく変化します。そこから始まる怒涛のシリアス展開は、この物語世界にうごめく陰謀を少しずつ明らかにしていくのでしょう。
全体的にテンポよく軽快で、重要なシーンでは情緒的、楽しく読めてじっくり浸れる作品です。
各章ごとに事件がきちんと纏められており、読み進める上でも目安にしやすいです。
最新話まで一気読みでも、一日一章ずつのお楽しみにでも、楽しめること請け合いです。ぜひ、ご一読ください。