モチがモチモチいうことにゃ
瀬夏ジュン
モチがモチモチいうことにゃ〜やましん(テンパー)さんに捧ぐ
わたしは、モチモチしたモチ肌です。
モチ米100%の白い物体です。
モチです。
そう。
腹モチのよい食べものです。
モチろん、炭水化物です。
やましん(テンパー)さまも、その手に杵をモチ、臼にむかって勢いよく
〜ぺったん、ぺったん〜
されたことと存じます。
古くから日本人のエネルギーのみなもとであり、お祝いごとには必ず馳せ参じ、しあわせな食卓を彩ってきたことに誇りをモチつつ、なめらかな食感に自信をモチつつ……。
でも、ちょっとコンプレックスをもモチつつ……。
え?
なにがコンプレックスかって?
そりゃあ、うらやましいですよ。
嫉みますよ。
こしひかり、つや姫、ゆめぴりか、あきたこまち、ななつぼし……。
きらきら輝くウルチ米たちに、こころモチ、引け目を感じるわたくし。
でもでも。
ご存知でしたか?
モチ米にもブランドがあることを。
きれいな見た目の、ヒメノモチ。
九州限定、ひよくもち。
炊飯器でも炊ける、はくちょうもち。
王様といわれる、こがねもち。
などなど。(ネット調べ)
わたしは、ヒメノモチ。
ならよかったんだけど。
正直いえば、ノンブランドなの。
ざらざらしたモチ肌。
パックに入って息苦しい。
国産かどうかも疑わしい。
こんなわたくしでよければ、どうぞお腹にお入れください。
しょうゆを垂らせば、みたらし風味。
あんこと一緒なら、あんころもち。
鍋にいれて溶かしたら、コクが抜群、モチ鍋。(もつ鍋とはちょっと違います)
まあでも、ことさらわたくしが声高にオススメさしあげなくとも、やましん(テンパー)さまは、たくさん召し上がったことでしょう。
もしかしたら、今まさにお口に入れようとされているやもしれません。
ということは。
とても、とても心配です。
のどに詰まっていないか。
もしもの時は、思い切り咳をして吐き出しちゃっていただきたい!
だれかに背中をバンバンされちゃっていただきたい!
それにてセーフ!
しかし。
もーいーくつねーるーとー……。
あと一ヶ月足らずで、お正月です。
一難去って、また一難。
やましん(テンパー)さまや、みなさまがた。
ほろ酔い気分のときこそ、よく噛んでから飲み込んでいただきたいものです。
モチと人間さま。
モチつモタレつ。
おいしい毎日を。
収穫されて1、2年と若輩のわたくし。
やましん(テンパー)さまのような深い含蓄は醸し出せず、ダジャレしかモチあわせがありませんでした。
どうか、このたびはご容赦を。
*******☁️? おしまい
モチがモチモチいうことにゃ 瀬夏ジュン @repurcussions4life
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
エッセイ:勝手にJUMP通信/瀬夏ジュン
★18 エッセイ・ノンフィクション 連載中 21話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます