私が変わった日

 私はお日様がいつも照らしてくれる理由を知りません。

 なぜ地面があるのか、いつからなのか、何も知りません。不確かで、理由もわからない世界で笑っていたんです。その日までは……


 中学生になって1ヶ月が経とうとしたある日でした。

 朝はいつもどおりのトーストとベーコンエッグ。5月らしい晴れた空、風も少ない穏やかな普通の1日でした。


 いつものように下校途中にセバスちゃんと合流。

 何気ないお話しをして、セバスちゃんの厨二病を聞いていると突然それは起きました。


「ん……痛っ……」


 痛いくらいに背中が熱くなりました。

 真夏のマンホールみたいな熱さを感じて思わず立ち止まると、バサリという音が聞こえました。続いて背中に冷たい風が当たります。


「え?」


 なぜ、背中に風が当たるのでしょう。

 なぜ、破れた服が手の中にあるのでしょう。

 なぜ、道を行く人は立ち止まり、セバスちゃんは驚いた顔をしているのですか?


「いやああぁあああああああ」


 私は大声で叫び、そこにうづくまりました。

 しばらくして迎えに来たお父さんの車に乗ります。お父さんを呼んでくれたのはセバスちゃんでしたが、お父さんは彼を車に乗せませんでした。


「真央、これを羽織って」

「うん……ねぇお父さん、これは何?」

「ごめんな……お父さんにも分からないよ。とにかく、病院に行こう」

「うん……」


 不安でした。

 お父さんのくれたバスタオルを前掛けにしました。背中には羽があってバスタオルがかからないのです。車のバックミラーで見るとそれは私に身長に誂えた様な大きな羽でした。蝙蝠の様な黒くて大きな羽がただの一瞬で身体に生えたのです。それがどれくらい変なことなのかは中学生に私にだって分かります。分かっていても、聞かずにはいられなかったのです。


「お父さん、これ……治るかな?」

「……大丈夫だ。きっとな……」


 お父さんはそれから運転に集中すると言いました。

 

「……いい加減にしてくれませんか!?」

「……」


 お父さんが不機嫌になり、見たことのない顔で怒りました。

 それは、3つ目の病院での事でした。最寄りの病院は検査を受けるでもなく紹介状を書かれ、大病院ではレントゲンや血液検査……それで分かったのはこの羽が生えていて、羽の中には神経や骨がある事だけでした。その頃からテレビのカメラがついてきて、1番大きな病院が研究所の名前を出した事でお父さんは怒り、私の手を引いて家に帰る事を選んだのです。


 家に帰ると、お母さんがいました。


「……ただいま」

「……ふーん」

「えっ!?」


 びっくりしました。

 玄関で待っていたお母さんは私を抱き寄せ羽を撫でたのです。


「え? なに!? お母さん? くすぐったいよ!?」

「んー? なかなかいい手触りじゃないの」

「え?」

「ほら、気にしすぎよ。まずは手を洗って、服を着替えてきなさい。風邪にでもなったらどうするの?」

「う……うん」


 びっくりしました。

 車の中でお父さんがずっと怒っていたからかもしれません。凄く酷いことが待っている気がしていました。そんな気持ちをお母さんが吹き飛ばしてくれました。


「お母さん……ありがとう」

「ほら、早く着替える。そしたら夕食の準備手伝ってよね!」

「うん!!」


 私はお母さんのおかげで元気になりました。

 車をとめてやってきたお父さんもそれを見てかなわないなあと苦笑し、なんだかいつもの私の家が戻ってきたのです。


 カレー炒飯にフワフワな卵焼きを被せたお母さん特製のカレーオムライス。

 カレーオムライスを食べるとお腹がいっぱいになります。カレーオムライスはお母さんの得意料理ですが、滅多に作りません。いつもはお父さんが居酒屋の一品ものをお土産に持ってくるから、ボリュームのあるカレーオムライスはお父さんが忙しいお仕事の日限定のメニューなのです。


 私の家はみんなで一緒にいただきますをする事が多いです。

 1番食べるのが早いのはお母さんで、食べるとすぐに食器を洗います。少し遅れてお父さんと私が食べ終わり、そのお皿が洗い場についた時、お母さんが聞きました。

 

「さて、真央はどうしたい?」

「……分からない」


 子供の私だって分かっています。

 これはとても変な事で、このままには出来ないのです。


「そうよね……じゃあ私の考え言っていい?」

「え?」


 洗い場の水を止め、しゃがんで目を合わせてお母さんが言いました。


「とりあえず、お友達と遊びなさい」

「遊ぶ……? それだけ?」

「ん? それだけよ?」

「おいおい、いいのかそんな事で……」


 お父さんが不安そうに聞きましたが、お母さんはニコニコしています。


「いいじゃない。正直に言ってしまえばこんなので騒いでる方が馬鹿馬鹿しいのよ? 世の中にはいろんな人がいるわ……良い例か分からないけど、真央は身体障がい者って分かる?」

「うん……小学校のお友達にもいたよ。車椅子の恵美ちゃん」

「例えばその恵美ちゃんは車椅子だと階段や登り坂は苦手じゃない?」

「うん! 私も何度か車椅子をおして登り坂をお手伝いしたよ」

「そう……じゃあこのお話も簡単ね。恵美ちゃんは車椅子だから登り坂が苦手だけど、それは真央たちがお手伝いしたでしょ? でも、困ったらお手伝いするのって当たり前でしょ?」

「あ……」

「そう、苦手なことは助けてもらって、代わりの事でお返しすれば良いの。たったそれだけよ。その為にも真央は元気に遊んでお友達を作りなさい……できるわね?」

「うん!! それなら私にもできるよ」


 不思議でした。

 お母さんと話しているとだんだんそれが大した問題じゃない気がしてくるのです。でも、それはやっぱり難しい事でした。朝起きると、門の外には沢山の記者さんが待っていて私を学校に行かせてくれません。


 カメラに映るのは嫌です。

 記者さんたちが面白がっているのがなんとなく伝わってくる事もありますが、何より背中にある羽のせいで制服の背中の開いている肌や下着を見られるのが恥ずかしいのです。


「ごめんなさい!! 学校に行かせてください!! ごめんなさい」


 それだけを繰り返して走りながら学校に行きました。

 学校では休み時間になれば同級生から質問攻めです。あの記者さんたちと同じ目をした学生さんも多いけど、小学校から同じだった仲良しのお友達は私を心配してくれました。


「うん。治らないけど、特に困ることはない……かな? うん! 元気だよ」


 そんな返事を返すと仲良しのお友達が言いました。


「心配して損したわ。いつもの真央じゃない」


 すると笑いが起きて、私も気持ちがスッと楽になりました。


 こんなこともありました。

 学校の掃除の時間、階段の下の掃除用具を取りに行った私は階段を降りてくる男子の声を聞いてしまったのです。


「なぁ月影の服ヤバくない? だってブラジャー見えてるじゃん!?」

「昨日は黒で今日はピンク……あー、前も見てぇ」

「俺たち思春期には目に毒だぜ……いっそブラしなきゃ良いんじゃない?」

「ばか……いるに決まってるだろ。学年首位(第32回男子空想上の巨乳ランキング)だぞ?」


「……」

「げ……月影……聞いてた?」

「……」


 男子は、なんでそういうお話を大声でするのでしょう。

 その声じゃあどこにいても聞こえます。それに、階段の折り返しでぶつかりかけた様なこの距離で、聞いていないなんて事、どうしたらあるというのでしょうか。


「……なんの事? ワタシゼンゼン分からないよ」


  それでも私はそう言いました。


「悪かった。マジでごめん。申し訳ない!!」


  頬を真っ赤にしながら頑張って知らないフリをした私ですが、それは簡単にバレてしまい男子たちは私に土下座をしました。それも恥ずかしくて辞めて欲しかったのですが、それは……思ってもいないところに波紋を広げたのです。


「ねぇ真央、最近あの男子たちと仲……良いの?」

「あ、うん。ちょっといろいろあって……」

「ふーん、そうなんだ……」


 それは、ただの勘違いでした。

 ずっと仲の良かったお友達、その好きな人と私が仲良くしているのが気に入らなかったそうです。そして、それをきっかけに私は女子のグループから嫌われてしまいました。


 男に媚びている。

 そんな噂はすぐに広まり、その原因になったはずの男子もいつのまにか私と話してくれなくなりました。私に羽が生えて1週間と数日での出来事でした。


「……ごめんお母さん。お友達を作るのも上手く行かなかったよ……」


 ため息混じりにそう言って、私は家に向かいます。

 唯一良かったのは、記者さんが少なくなった事でした。私は少し遠回りをして家に向かいます。公園とセバスちゃんの家の前を通る道です。


「あ……真央!!」

「セバスちゃん!! 今日も待っていてくれたの?」

「うん! 真央はお友達出来た?」

「うーん。 今日は失敗……むしろ、減っちゃった……かな」

「そう……」


 セバスちゃんは私の事をよく知っています。

 私が友達作りを頑張っていることも知っていて、沢山応援してくれます。今では……私の唯一のお友達です。


「……ねぇ、真央のお友達、僕だけじゃダメかな?」

「え?」

「僕が真央を守る」

「ふふ、ありがとう。でもね、これは私が頑張らないといけない事だから……」

「そっか……じゃあ、僕に出来ることあったらいつでも言ってね」

「うん……ありがとう」


 そう言って別れて、少し……慌てました。

 落ち込んでいたからでしょうか。妙にセバスちゃんが格好良く見えたのです。


「これじゃあ……媚びてるって言われちゃうよね……」


 思わずそんな声が漏れてしまいました。


……


 幸せとはなんでしょうか?

 少なくても今の私は幸せとは凄く遠いところにいると思うのです。私は学校に行くことができなくなりました。私を認めてくれる人を作らなくちゃ行けないのに、学校に行こうとするとクラスメイトの冷たい視線が思い出されて身体が凍えて動かないのです。


「真央、無理はしなくていいのよ」

「うん……少し、休みたいかも」


 お母さんは、私を気遣ってくれます。

 毎日押しかけるテレビの人に振り回されて痩せて、目にも深いクマができてしまった今もお母さんは優しいですが……


「そんな呑気な事を言っている場合じゃないだろう!?」

「やめて!! 真央の前で言わないで!!」


「……私、二階にいます」


 お父さんは、よく怒る様になりました。

 夕食はカレーオムライスが増えました。お父さんの選ぶ居酒屋の一品はずっと見ていません。会社をクビになり、私の噂のせいで居酒屋に行けなくなってしまったからです。


 私のせいです。

 私のせいで、お父さんの楽しみがなくなって、今までしたことのなかった夫婦喧嘩が毎日起きる様になってしまったのです。


 全部私のせいで、でも、私の何が悪かったのでしょう。


「真央、いる?」

「……うん」


 二階の扉を開け、私の部屋にお母さんがやってきました。


「ごめん。お父さん家を出ることになった」

「……!! ……そう、なんだ」


 嫌だ。と思いました。

 でも、お母さんの赤くなった頬を見たらそんな言葉は言えません。少し前から、お母さんはもうお父さんを『あなた』とは呼ばなくなっていました。


「悔しいけど、私じゃ真央に何もしてあげられない……ごめん」

「……」


 違います。

 お母さんは沢山してくれました。何もできていないのは私だから、このままお母さんに頼っていてはいけない。そう思いました。


「……私、もう一度お外に出てみる」

「真央!?」

「でも、1人では怖いから、セバスちゃんを、呼んで欲しいの」

「……分かった」


 お母さんはずっと心配していました。

 お外に出てみると言いながら手の震えを抑えきれない私のせいです。


 だって、本当は怖い。

 仲良しに見えても本当のことを喋らない口が怖い。昨日までのニコニコが簡単に引っくり返るあの目が怖い。なにより、そんな人たちに囲まれた時に漂う重苦しい臭い……あんなことにはもう2度と近づきたくないのです。


 だから、ごめんなさい。

 私はあなたを頼ります。セバスちゃんはいつでも優しいから……。


……


 翌日、セバスちゃんが家に来ました。


「何もお構いできなくてごめんね」

「いえ、気にしないでください」

「ありがとう……セバスちゃん……」


 本当は、私のために来てくれただけで泣きそうでした。

 それを隠してグッと目元を引き締めました。だってお母さんも笑顔です。私もセバスちゃんに格好の悪い姿なんて見せたくありません。


「ふふ、やっぱり杉雄君を呼んで良かったわ」

「お母さん!?」

「どうしたの?」

「いいから!! 行こっ!!」


 久しぶりにお母さんのからかい癖が出たところで、私はセバスちゃんの手をとって急いで家を出ました。


 今日の外出はお使いをします。

 夕食のカレーの為の買い物で、近くの商店街に行きます。商店街は、小学生のころにセバスちゃん達とよく遊んだ公園のすぐ近くです。


 あの頃のお友達はみんないません。

 あの頃みたいにTシャツとジャージでは外に出られません。今の私は背中のあいたワンピースで、背中には梅雨前の冷たい風が吹きつけてきます。


「あの公園、懐かしいなぁ」

「じゃあ、帰りに寄り道をするのも良いね」


 いろいろなものが変わってしまいました。

 でも、少し大人びたパーカーを着たセバスちゃんですが、その笑顔は昔と何も変わっていなくて、繋いだ手の温度もあの頃と同じ温かいままでした。


 とても不思議です。

 彼といると前向きな考えが頭を巡ります。


 商店街の気さくなおじさん達。

 あの頃はよくお話しをしました。みんな元気で、売れ残ったお野菜を分けてくれることもよくありました。


 だから、きっと今の私の事も分かってくれるのではないかと思えるのです。......そう、思ってしまったのです。


「おい、お前が真央だな!?」


 知らない子供でした。

 でも、その声の響きはよく知っています。あの目が嫌な言葉を口にする時の響きでした。途端に身体が強張ります。


「真央!?」

「......」


 咄嗟に、彼の手を離しました。

 手が震えてしまうのを彼に悟られない様に手を離して、そのせいで私はまた1人になりました。


「お前のせいでウチの兄ちゃんがマラソンでケガしたんだ。謝れよ」

「え?……それ、どういうこと?」


 その子の言う事は、分かりません。

 会った事もないのですから、きっと勘違いですが、勘違いで嫌われる事を知っている私の身体は勝手に強張ってしまいます。


 震えを抑えようと両手で肘を抱きしめ肺を抑えるとなんとか声の震えは誤魔化すことが出来ました。


「ウチの父ちゃんが言ったんだよ。気味の悪い羽が生えているんだから悪いことを起こすに決まってるって!! だから兄ちゃんのケガもお前の仕業だ!!」


「......」


 声になりませんでした。

 頭にはたくさんの言葉がよぎります。勘違いだよ。そんな事はないよ。......それとも小さな男の子です。優しく謝ってしまえばよかったのかもしれませんが、そのどれもが喉を通らずお腹の中に沈んでしまいます。


「おい、どうしたんだ?」


 騒ぎを聞きつけて何人かの大人がきました。

 助かったと思いました。でも、安堵したのは一瞬でした。すぐにあの嫌な臭いがあたりに広がったのです。そして、その予感は的中しました。集まった人達は事情を聞くと私から離れ、少年の横に立ちました。


「なるほどね……でも原因不明の病気だもんね。……不気味よね」

「……え?」


 集まった人集りの中からおばさんの声がしました。

 聞き覚えのある声、何度かお話をした覚えもあります。でも、私の知っているおばさんはいつも笑顔で、酷い言葉を言う姿なんて見たことがありません。まるで別人の様な顔つきで私を睨み、今までに会ったことや話したことがなかった様にそう言う姿は同じ人とはどうしても思えませんでした。でも、やっぱりあのおばさんです。


「お前ら、やめないか……」

「……」


 なぜなら、おばさんの横に立っているおじさん。

 いつも優しくて、大人しいおじさんはこの商店街で有名なおしどり夫婦です。2人揃ってそっくりな人がここにいるなんてことはありえません。


「感染するかもしれないだろ? 関わらない方がいい」

「……っ!!」


 信じられませんが、おばさんもおじさんも変わってしまったのです。

 いえ、私が変わってしまったのです。私が、変わったから、おばさん達との仲も変わってしまったのです。


「真央!!」


 後ろからセバスちゃんの声がします。

 気づくと私はその場から逃げ出していました。私は立ち止まるべきだったのでしょうか。でも、私にはそんな勇気、もう残っていなかったのです。


「……ごめんね……ごめんなさい!!」


 私は、セバスちゃの声に気づいたのに立ち止まらずに逃げました。

 家に着くまで立ち止まらないで走って、走って、走っているのに家は遠くて、セバスちゃんとお話をしながら通った道とは思えないほど長い時間を走っていた様に思えます。


 必死に足を動かしながら、頭の中にはごめんなさいが浮かびます。

 引き返さないといけないとか、誤解を解くために向かったはずなのにこれではいけないとか、帰ったらお母さんにどう言えばいいのか……どれも答えが出ないまま、お腹の中を重苦しく濁らせます。


「真央!? どうしたの!!? すごい汗じゃない!!」


 家の扉を開け、玄関に膝をつくとお母さんが私を心配してくれました。


「……ごめんなさい……うあああああぁぁぁ!! ああああぁぁ!!!」


 私は、何も話せなくてただ、思い切り泣きました。

 

……


「真央、落ち着いた?」

「……うん」


 私は、お母さんに強引にシャワー室へ連れて行かれました。

 脱がされてみると服は汗でぐしょぐしょで、鏡に映る私は泣き続けた真っ赤な目をしていて、それなのに顔だけは青白く、手を頬に触れると氷の様に冷たくなっていました。シャワーを浴びて少し落ち着いて、お母さんにそこで起きたことを話すと、お母さんはしばらく悩んでから言いました。


「真央、もう無理しなくてもいいわ。真央はしばらくこのお部屋で過ごしなさい」

「……うん。私もちょっと疲れちゃった」

「……夕食食べられる?」

「……あまり、食べたくないかも」

「そう……」


 ぽつ、ぽつとそんな話をしてから、お母さんも私も何も喋りませんでした。

 数十分は経ったでしょうか、お母さんは立ち上がって下の階に戻ると言いました。


「お母さん、もし……もしもセバスちゃんが来たら伝えて欲しいの」

「……どう言えばいいの?」

「もう、ここにはこないで欲しいって言って欲しい。このままだと、セバスちゃんまでひどい目に合うかもしれないし……セバスちゃんは、私みたいに病気とは違うから……」

「……そうね。それがいいのかも……しれないわね」


 お母さんは振り向く事もなくそう言って階段を降って行きました。

 その時にはもう、世間はこの病気を『魔物化』と呼んでいて、その患者である私の様な状態を『魔物化被害者』と呼び『人外』とする事が決まっていて、『人間ではない』私にとってお母さんは『保護者』ではなくなっていましたが、私がそれを知ったのは、お母さんが私の伝言をセバスチャンに話して、家を出る準備を済ませた後の事でした。










 

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