ラノベ、なろう系色々な言われ方をされるにしたがって その文章や内容の流行りも変わってきたのだろうでもその基本は作者の創造した世界を読者が感じる事だと思う現実とは違う風景風習生きる人々それらを読みながら思い描く その足掛かりが多ければまさにこの作品のように匂いまで感じられるほどの奥行きに感動出来る敢えて内容には触れない 主人公の様に突然異世界に紛れ込んだ様に 別世界の情報の洪水に流されてみてはどうだろう?
主人公である九条尽(クジョウツクシ)のキャラがはっきり確立されていてとても良い。クズで強がりで人間味に溢れたツクシの魅力にのめり込んで、数日かけて一気に読んでしまった。他の登場人物も男女問わず魅力的で、一人一人が波瀾万丈な人生の中で生き生きとしている。派手で無駄な設定が無く洗練された文章で、話のメリハリもついていてとても読み易い。過激な表現がネットの異世界系小説にしては多いと言えるが、それだけ刺激的でホットな作品だとも言える。感情をかなり揺さぶられたし、その分読み応えがあった。
一般的な転生物とは一線をかくすできであると思った。ほんとに素晴らしく綺麗だと感じた。月並みは感想にはなりますがどんどんこの世界観に引き込まれていった。どういう終わりになるか読んでいて予想していたがネスト最奥に到達してからの展開は予想の上を行くもので、最後までぐだりもなくほんとに感動した。こんな素晴らしい小説に出会えた奇跡と作者様に感謝しかない。
爽快感だったり、勧善懲悪のようなテンプレートな作品ではありません。めんどくさいとも頑固ともとれる主人公ですが、その芯の硬さが良い人間味をだしています。敵を倒して、目的を果たして全て丸く収まって大大団円、なんていかないのもこの作品の魅力の一つです。ぜひ読んでみてください。
数年前に完結まで夢中で一気に読んでもう一回読もうと思った時には消えていて。再読できるのが嬉しいの一言に尽きます。注意書きにもあるように暴力表現、性的な表現、鬱要素ありますがそれを踏み倒して先にすすむ主人公がとても魅力的な作品です。