マイン
わたしの名まえはマインといいます。
みんながそうやってよぶからです。
わたしは、森のまえの小みちにごろんとねっころがっています。
今日はてん気がいいです。
くももすくないし、おひさまもげん気そうです。
てん気がいい日はおひさまがげん気な日なんだとおもいます。
きのうはくもりだからかぜになってたんだとおもいます。
おひるです。
今日はおひさまのげん気がよすぎてあついおひるです。
村の人がお水をとりにいきます。
あついからみんなのどがかわいたんだとおもいます。
とてもとおくで花火のおとがしたので今日はどこかでおまつりなのかもしれません。
お空にひこうきがとんでるのがきらきら見えます。
はじめてここに来たときも、花火のおとをきいたなぁとおもいだします。
それより前のことは、おぼえてないです。
でも、村の人達が、ヘーシさんという名まえの人が、わたしをここにとどけてくれまたと話しているのをききました。なので、またあえたら、ありがとうございますっておれいを言いたいとおもいます。
夕方になりました。
今日の分のおしごとがおわった子どもたちが、おいかけっこをしてあそんでいます。
みんながわたしのほうに走ってきます。今日こそみんなとあそべるかなぁ?
でも、なんで今日はいっしょにあそんでくれるんだろう?
いつもは村の人たちがだめって言うからここまでこないのに。
あれ?
走ってくるみんなの足もとで花火の音がしました。
わたしの、すぐ近くです。
花火の音にびっくりした男の子が、つまずいて、わたしの上にころんできました。
★★★
ズズン!
・・・爆音が響き、悲鳴を上げる間もなく小さな身体が吹き飛ぶ。
村の周囲に大量に設置されたそれらは、一瞬で彼らの命を奪った。
それは安価であり
それは量産が可能であり
それは人の命を消すに十分であり
それは殺傷が目的の兵器である。
気まぐれショートストーリーズ α-1502 @a-1502
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