彼女は、少し不思議な子で、格好よく言えば、超能力、もうちょっと現実的でましな言い方をすれば、想像力がすごい、特異な能力を持っていた。「私、平行世界にいけるの」そこから、「私、殺されるかもしれない」と、話は急展開をみせます。第2話で謎は解かれますが、とても複雑にいりくんでいます。短編とは思えないほど、盛り込んだお話でした!
青春の爽やかで、ちょっぴり後悔の種が潜み、淡い恋心みたいなものが滲んで死が陰影をつくりだす。後編に入ると別の平行世界に視点が移ります。七瀬が殺される理由、主人公の行動、10年の時を経て解ける謎、残る謎。死がからみますからね、すこし悲しい。