第48話 サバ感

今回は本編が短いのでちょっと宣伝させてもらおう。


青空と黄色い筒

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893621616


 じわり上昇中。未だの方は是非。


 それから


星が刺さった夜 - 八個の大きな金平糖 -

https://kakuyomu.jp/works/1177354054891988201


 こちらはコンテストで絶賛下降中。


 また以下の二作をコンテストに投げ入れてみた。こちらは遊びであるが、お時間が有れば。


歌人 - 冬の旅行者 -

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892883283


明晰夢 - You May (夢) Dream -

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892749690


 さて本日のお題は。


 鯖缶ではない。


 世間では年齢を若く偽ったり体重を過少申告することを「サバを読む」と言う。それらは可愛いものであり、人に害を及ぼさない。だが最近、食品メーカーによる容量詐欺紛いが罷り通っている。少ない方にではなく多い方に、だ。これは駄目だ。


 詐欺とは些か不穏当且つ不適切な表現かも知れない。容量は間違いなく記載されているので、こちらが勝手にそう受け取っているだけだ。しかし。


 私は先日、ディスカウントストアを訪れた。目的の物に向かって進む。その途中、見慣れた醤油瓶が目に入った。一際、大きな価格表示が心を惹く。安い。いつものスーパーより、かなり安価だ。信頼のブランドであったので迷わず二本をカゴに入れた。


 持ち帰りシステムキッチンの調理台上に置くと違和感を覚えた。何かおかしい。使用中のボトルを取り出し横に並べる。


「あっ」


 小さい。確認する。現在の物は1L、購入した物は750mlである。なのに売り場では分からなかった。何故か。周りの調味料、全てが同様の大きさだったからだ。


 騙された。サバを読まれたのに気付かなかった。サバ感を抱いた。


 ヨーグルトの容器が500g用のまま、中身が450g、400gと減ったのに近い気分の悪さだ。


 鮭の切り身が薄くなっているのは見れば理解できる。出しつゆが500mlから300mlに変わった時も容器が明らかに異なったので問題なかった。


 減らしても、それを明白にしていれば客に嫌な思いをさせないのに。大企業による騙し討ちは褒められたものではない。


 今回の醤油は店側の陳列方法に責任があるとも言える。棚を750mlかそれに近いペットボトルで統一しているので大きさの比較が出来ない。1L物もあれば見当も付く。その点、「詐欺」と呼ぶのはメーカーが可哀想な気もする。


 もっと突っ込むと、そのサイズオンリーのショップを選択し、いつものボトルと思い込んだ私にも罪はある。750ml瓶の存在さえ知らなかったのだから。


 メーカーさん。一度、減量した際にド派手に明記してみるのどうだろう。ラベルに


「減量しました!」


 大きく目立つ色で印刷すれば、逆に好印象を与える可能性もある。


 ところで減量した加工食品は何時か元の量に戻るのか。それとも永遠にそのままなのか。いや、もっと少なくなるのか。世の流れがイマイチ掴めない。ヨーグルトの箱って今も500g時代のままだったかな。それなら復帰は容易だな。


 兎に角、顧客、ファンにサバ感を抱かせるのは良くないぞ。


 サバ感の分だけ食べる量も減って、体重でサバを読めなくなるぞ。詰まらないことを考える私であった。


 (初めて時間指定公開を試しています。15:00に更新されればOK)

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