目覚めたら

 目覚めたら全てが無かったことになっていたら、夢オチだったら、君が笑っていてくれたら、どんなによかっただろうか。まぶたを閉じれば夢から覚める、そんなことがあったらどんなに幸せだろうか。

「ねえ、もう終わりにしてくれよ」

 辛うじて出てくる声はこんな言葉しか発音できない。腕の中の君はもう動かない。いつ選択を間違えてしまったのだろうか。目の前のモノを見据えることすらできやしない。

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20×10原稿用紙チャレンジ 沙魚川 @h1rera

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