第5話天国への階段

 作者さくしゃより

 今回こんかい小説しょうせつはおしまいです。

 もうわけ程度ていどながら、自然描写しぜんびょうしゃれていきます。夏休なつやすみの宿題しゅくだいは8がつ25にちになってから、はじめるタイプなのです。


 太陽たいようすこかたむきかけたとはいえ、りつける陽射ひざしは真昼まひるのそれとえらぶところがなかった。そらにはしろ海鳥うみどりんでいるのがえた。とり種類しゅるいまではわからない。こんなときなのに、いや、こんなときだからこそ、景色けしきがいったのか?

 海面かいめんにはえずなみがあり、ときおりかおにぶつかってくる。

 まるで陽子ようこちゃんとかいってうようにしがみついて、ようやく呼吸こきゅう確保かくほ出来できぼくだったが、違和感いわかんがあった。その違和感いわかんは、トラウマ発動時はつどうじのそれとはちがうようにかんじられた。

「ねえ? こうしてかお水面上すいめんじょうしているのに、息苦いきぐるしくかんじるんだけれど?」

 陽子ようこちゃんは、眉根まゆねせてなにやら思案しあんしていたようだが、

うべきかどうかまよったのですが、ただしい知識ちしきっておくほういでしょう。おそらく海斗かいとさんは、みず大量たいりょうんだのでしょう。それがはいまっているのだとおもいます。みずまっているぶん上手うまいきをすること出来できず、また、ちからってしまっています。おぼれるとひとしずむのですが、何故なぜかというとはいみずまるからなのです」

「あー、いま一番いちばんきたくない情報じょうほうだった。でも、はなしてくれてありがとう」

おきへのながれはそれほどつよくはないようです。午前中ごぜんちゅう海斗かいとさんでしたら、きしかっておよこと出来できたでしょう」

いまぼくは?」

およげそうですか?」

「いや、とてもおよげるがしない」

「ですよね? おぼれてもないひと数十すうじゅうmをおよげるとはおもえません。でも最悪さいあく状況じょうきょうではなくて、ほっとしています」

最悪さいあく状況じょうきょう?」

「はい、海斗かいとさんが平衡感覚へいこうかんかくうしなっていたら、絶望的ぜつぼうてきでした。もしそうであったなら、おそらくは今頃いまごろ2人ふたりしてうみそこしずんでいるかと」

「それ、マジで?」

「はい。うちのちちがよくってます。おぼれるのに、およぎの上手うま下手へた関係かんけいない。平衡感覚へいこうかんかくうしなったら、水泳すいえいのオリンピック選手せんしゅでも膝下ひざした浅瀬あさせおぼぬと」

「えっ? そんなのぼくでもおぼれないよ?」

ひとおぼれるのには、コップ一杯いっぱいみず必要ひつようないってってます。くわしいことはわかりませんが」

なんにせよ、いまはなすべき内容ないようではないようだね?」

「こんなときに洒落しゃれですか? でもそのとおりですね。でも、どうしたらいんだろう? わたし海斗かいとさんをきしまでれていくのは無理むりそうです」

 そううと、陽子ようこちゃんのりょうまなこから大粒おおつぶなみだこぼれだした。

「ごめんなさい。わたしとしたせいですよね? 海斗かいとさんのトラマナがえていなかったのに……。このままじゃ2人ふたりとも……★ たすけて、おとうさん……」

 きべそをかく陽子ようこちゃん。ぼくがお荷物にもつなんだ。ぼくさえいなけりゃ、陽子ようこちゃんはたすかるんだ。はなせ、海斗かいと犠牲者ぎせいしゃ1人ひとりでたくさんだ。

 そうかんがえはするが、決心けっしんがつかない。いまはなしたら100%ぬとわかっていて、それではな勇気ゆうきぼくっていない。でもそれじゃダメなんだ! 陽子ようこちゃんの余力よりょくのこっているうちにはなさないと、陽子ようこちゃんまで道連みちづれにしてしまう。

 ん? それじゃダメなのか? 陽子ようこちゃんと一緒いっしょだったらさびしくないし、そもそも、こうなった原因げんいん陽子ようこちゃんががけうえからとしたからだろ? ならば、陽子ようこちゃんがぼくころし、ぼく陽子ようこちゃんを道連みちづれにすればイーブンじゃないか? これぞしあわせな結末けつまつ……★

 ぼくなか悪魔あくまささやいてくる。ダメだ、ダメだ! 10とおかぞえたら、『さよなら』をげてはなそう。せめてぬときくらいはかっこつけさせてくれ。1、2、3……9、10。

 どうしても、りがつかない。陽子ようこちゃんだけでもたすけたい。その気持きもちはあるのに、せいへの執着しゅうちゃくはハンパじゃないみたいだ。

 そのようなことかんがえていると、陽子ようこちゃんはんだようで、決意けついちたかおをしている。

気合きあいをれてきましょう! いま一番いちばん条件じょうけんいんです。時間じかんつにれて、体力たいりょくがなくなっていきますから。わたし海斗かいとさんのはいわりになります。海斗かいとさんのバタあしのパワーできしかいましょう! わたし浮袋代うきぶくろがわりにして、かおげたまま、全力ぜんりょくでバタあしすすんでください。もし、途中とちゅう力尽ちからつきたら……」

力尽ちからつきたら?」

「ゲームオーバーです。リプレイは出来できません。きしくまででいんです。そこまでは絶対ぜったいに、あきらめないでください」

 まさか、ぼくのバタあしだよりとは。けれども、陽子ようこちゃんよりもぼくほう筋力きんりょくもあるだろうし、推進力すいしんりょくもあるだろう。よーし、両足りょうあしきちぎれてもきしまで辿たどいてやる。

「よし、こう! にものぐるいでおよってやる!」

「はい、たのもしいです♪ 海斗かいとさん、あなたにわたしぜんパワーをささげます。このパワーをあたえたら、あなたはかならおよげるようになります。そういうチカラです。でも、わたしは……。あなただけでもびて……」

陽子ようこちゃん、キミはいったいなにを……」

 陽子ようこちゃんが、くちびるをかさねてきた。こんな状況じょうきょうだというのに、ほおねつびてくる。

「ふふっ、これであなたはおよげるようになりましたよ? さあ、海斗かいとさん、っちゃってくださ〜い!」

 陽子ようこちゃんはぼくけると、水面すいめん身体からだかべるような体勢たいせいになり、ぼくもそれにわせて、陽子ようこちゃんのうえになった。

 ぼくうしろから、陽子ようこちゃんのわきしたからうでまわしてきついている格好かっこうで、陽子ようこちゃんのかお海面下かいめんかしずみがちになる。

 ガメのうえおやガメがるムチャな体勢たいせいだが、これしかないのである。陽子ようこちゃんが溺死できししないうちに、きしまで辿たどかなくては。

 こころなかで、『うおりゃああぁぁーっ!』と気合きあいをれて、ひたすらバタあしをする。陽子ようこちゃんは、基本的きほんてきかおけてて、ときおり息継いきつぎをするスタイルのようだ。ただ、なみ陽子ようこちゃんのかおげるタイミングをけてはくれず、みずんだりしているようだ。ぼくが、

大丈夫だいじょうぶ?」

づかうも、陽子ようこちゃんは人差ひとさゆびてた右腕みぎうできしける。かまわずおよげたいきくんということだろう。バタあし再開さいかいする。

 半分はんぶんくらいすすんだころだろうか? 陽子ようこちゃんがりょうてのひら海面かいめんたたきながらかおげてきつつ、あしそこしずめておよぎの体勢たいせいになった。きついたままのぼくみぎおなじ。

 陽子ようこちゃんはかたはげしくいきをしている。

「し、ぬかと……おもいました……」

「ごめん、ぼくのせいで……」

「それはいんですよ。……。つぎ一気いっききしまできますよ? 海斗かいとさん、なにがあってもおよぎをやめないでくださいね?」

「もちろん!」

 ふたたび、移動いどう再開さいかい陽子ようこちゃん、今度こんどかおげたままだった。

 すこすすんで、これくらいなら僕1人ぼくひとりでもおよげるんじゃないかとおもえる距離きょりになったところで、突然とつぜん陽子ようこちゃんの身体からだ水中すいちゅうへとしずみだした。えっ? どういうこと? ぼく陽子ようこちゃんにきついたままだから、しずんでいく。ぼくのバタあしは、しずんでいく推進力すいしんりょくとなってしまっている。

 まさか、陽子ようこちゃんは意識いしきうしなって、しずんでいってるのか? 陽子ようこちゃんも海水かいすいをたらふくんで、身体からだかなくなってしまっているのかもしれない。このまま海底かいていしずんでわけにはいけない。かといって、陽子ようこちゃんの身体からだはなしたら、もう二度にどきた彼女かのじょとは再会さいかい出来できないだろう。なんとか、陽子ようこちゃんの身体からだうえかせようとしたけれど、不可能ふかのうだった。うえ見上みあげる。いまならまだ、もどれる。でもこれ以上いじょうしずむとぼくまで溺死できししてしまう。

 そのとき、あたまにあの光景こうけいかんだ。浜辺はまべかされた友達ともだちとその父親ちちおや心臓しんぞうマッサージをする男性だんせい

 場面ばめんわり、病院びょういん待合室まちあいしつむかえに両親りょうしん病院びょういんでは、友達ともだち父親ちちおや死亡しぼう確認かくにんされたあとだった。

 くと、陽子ようこちゃんの身体からだはなしていた。しずんで陽子ようこちゃんの身体からだ一瞬いっしゅいかけようかとおもったけれども、息苦いきぐるしくなって、呼吸こきゅう出来できないことへのいようのない恐怖きょうふおそわれて、水面すいめん目指めざした。

 水中すいちゅうでキラキラとかがや陽光ようこう。それは、これまでにことのない、残酷ざんこくなまでのうつくしさだった。きっと天使てんし陽子ようこちゃんのたましいむかえにたんだとおもった。そう、残酷ざんこく天使てんしのテーゼ……。

 陽子ようこちゃん、いまてんされているんだ……。

 絶望ぜつぼうなか、このもっとうつくしいひかり目指めざした。

 海面上かいめんじょうかおし、はげしく呼吸こきゅうをした。ぼくいそいできしまでおよぎ、だれかにたすけをもとめにっても、もうわないだろう。もちろん、僕自身ぼくじしんもぐってたすけにくのも不可能ふかのうだ。それどころか、1人ひとりではいているのでさえ、困難こんなんだった。でも、すぐさまきしかっておよにもなれず……。

 と、突如とつじょぼくのすぐそばに、海面かいめんからなにかがかおした。ぼく左腕ひだりうでって、きしへとかおうとする。

「えっ? 陽子ようこちゃん?」

 何故なぜんだはずの陽子ようこちゃんが?

海斗かいとおよげ!」

 われてきしかって必死ひっしおよいだ。陽子ようこちゃんにはれずに、自分じぶんのチカラで!

 いわ目前もくぜんせまる。いわにつかまってのぼれそうなところをさがした。陽子ようこちゃんもぼくうしろに辿たどいた。

 ちょうどいまつかまっているいわからのぼれそうだ。いわのぼりながらたずねた。

陽子ようこちゃん、おぼれたんじゃなかったの? 幽霊ゆうれいじゃないよね?」

勝手かってころさないでください! 容赦ようしゃなく体重たいじゅうをおくださり、ありがとうございます。おかげうみそこ堕天降臨だてんこうりんするところでしたよ!」

「えっ、でもだって……」

海斗かいとなんて、1人ひとりさみしくうみそこしずんじゃえば……」

 またも、陽子ようこちゃんのなみだあふれてきた。

「うえ〜ん、こわかったよお〜。もううみやだぁ〜!」

 陽子ようこちゃんはしばらくつづけた。


 しばしのときて、いつもの着替きが木陰こかげもどってはなしをしていた。

「つまり海斗かいとは、一緒いっしょおよぎにれてってくれたお友達ともだちとそのおとうさんがくなったのが、トラマナになっていたんですね?」

 トラマナじゃなくてトラウマなんだけれどな。

「うん。それから、どういうタイミングでかはわからないけれど、みずこわくなる瞬間しゅんかんがあって、石鹸せっけんかおあらってる最中さいちゅうでもきゅうに、『このままいき出来できなくなるんじゃないか』って不安ふあんおそわれて、あわててあらながしたりしてね。PTSDっていうのかな? それの一種いっしゅだとはおもうんだけれど、おやにもえなくて、病院びょういんてもらったこともないんだ……」

今回こんかいわたしたちがたすかったのって、奇跡きせきのようなものですね。海斗かいとさん、としてしまって、もうわけありませんでした。だから、散々さんざんむねれてきたことにはつむっておきます」

「えっ? いや、それは……」

 だってきつかないと、いのち危険きけんだったし……★

「もう、さよならですよ? 二度にどとあなたとはおよぎませんから……」

「えっ、それは……」

 すこしでもわかれをばそうとかんがえて、是非ぜひともいておきたかったことおもした。

「そういえば、いておきたいんだけれど、どうして最後さいごもぐってこうとしたの?」

おぼれたひと救助きゅうじょするさい、パニックになったひときつかれたら危険きけんですよね? 海斗かいと比較的ひかくてきはや冷静れいせいになってくれましたけれど」

「そうだよね。ぼく友達ともだちもそのおとうさんも、ぼくよりずっとおよぎは得意とくいだったはずなのに……」

おぼれるときは、およぎの技量ぎりょうはあんまり関係かんけいないんですよ? 必要ひつようなのは知識ちしきです。おぼれるひとにつかまれたら水中すいちゅうもぐる。そうすれば、相手あいて空気くうきもとめてはなして海面かいめんかいますから、うしろから近付ちかづいて救助きゅうじょする。うちのおとうさんがってます」

 ん? こたえになってないような?

不思議ふしぎそうなかおしてますね? はっきりってやりましょうか? 海斗かいと体重たいじゅうけられてホントににそうだったんです。もうきしまでちかかったし、海斗かいと1人ひとりでも大丈夫だいじょうぶかとおもってげました」

「え〜っ! あらかじめおしえておいてくれたらかったのに!」

なにっているんですか! あの距離きょりだと、息継いきつぎなしでもおよげる距離きょりだったじゃないですか! 海斗かいと自分じぶんからはなしておよいでくれたらかったんですよ? それくらいかせてくれても!」

「そうか〜。たしかに最後さいご1人ひとりおよげたしな」

「とにかく、さよならです! 海斗かいとがってじなさい!」

「へっ?」

 なにをするかはらないけれど、われたとおがってつむる。と。

わたしのキスであなたを永遠えいえんのプチプチデーモンにしてあげます」

 くちびるやわらかいものがれる。はなれて、けていく気配けはい

 ぼくひらいて、

陽子ようこちゃん!」

 そのうし姿すがたけた。

 陽子ようこちゃんはいて、両手りょうてうしろにまわしながら、

海斗かいとあいしてますよ〜だ!」

と、かおしゅめながらいたずらっぽくさけんだ。そしてけて、かえことなくけていった。

 彼女かのじょ最後さいごに、とんでもないモノをぬすんでったのだ。

 それはぼくの……。


 1年後ねんごおとずれたうみ。しかし、そこになぎさのプチプチプリンセスの姿すがたはなかった。

 ぼくはこの1ねん再会さいかいのために色々いろいろことんだ。

 トラウマのこと両親りょうしんはなし、病院びょういんでの治療ちりょうけた。

 東京とうきょうかえってからも、温水おんすいプールを利用りようして、ずっとおよぎの練習れんしゅうつづけた。また、みの練習れんしゅうにもトライしてみた。あのがけうえから、あたまから綺麗きれい姿すがたせたかったのだ。

 もちろん、勉強べんきょうにも精一杯せいいっぱいんだ。大学受験だいがくじゅけんひかえ、今年ことし自宅じたく勉強べんきょうしなさいというおやたいして、一定以上いっていいじょう成績せいせきことで、うみ許可きょかをもらったのだ。ちなみに志望大学しぼうだいがくは、このちかくにして、祖父そふいえからかようというはなしすすめていた。

 そう、すべては陽子ようこちゃんと一緒いっしょにいたかったからだ。

 じつは、去年きょねんうみるまで、きなクラスメイトのおんながいたのだけれど、2学期がっき再会さいかいしてみると、『陽子ようこちゃんのほう可愛かわいい』とおもってしまった。

 ええ、そうですよ? 堕天降臨だてんこうりんしてしまいました。あの天界てんかいより追放ついほうされし、美しき堕天使フォーリンエンジェルに!

 しかし、そのおもいとは裏腹うらはらに、陽子ようこちゃんは姿すがたあらわさなかったのだ。


 こちらに3日目みっかめれいがけからんでみた。エメラルドグリーンにきらめく水面みなもたいし、頭上ずじょうばし、水面すいめん垂直すいちょくになるよう意識いしきしつつあたまからみ、海中かいちゅうふかしずんでいく。

 海面かいめん目指めざして上昇じょうしょうしていくと、あの天国てんごくへの階段かいだんごとひかりえ、玉響たまゆら、きらりと一際ひときわあかるくかがやいてえた。

陽子ようこちゃん……」

 どうしたんだろう? 毎日まいにちていたうみに、何故なぜ姿すがたあらわさないのだろう?

 陽子ようこちゃんとは連絡れんらくっていたわけではなかった。実家じっかのカラオケ喫茶きっさ『みなみ』の電話番号でんわばんごうひかえておいたけれど、陽子ようこちゃん自身じしん電話番号でんわばんごうなどはやりりしていなかった。でも、このうみればかなら再会さいかい出来できるとおもっていたのに……。

 陽子ようこちゃんはもうぼくいたくないのかもしれない。『あいしてますよ』なんてっておきながら気持きもちがめたから、よけいにいづらくなっているのかも。だったら、わないほういのかもな。でも、この1ねんずっとおもつづけてたんだ。たとえられるとしても一目ひとめいたかった。

 よし、こう! カラオケ喫茶きっさ『みなみ』へ!


 いざカラオケ喫茶きっさ『みなみ』のまえると緊張きんちょうした。そもそも、高校生こうこうせい小学生しょうがくせいいにるなんて、親的おやてきにはどうなんだ?

 躊躇ちゅうちょしながら躊躇ためらっていると、うしろから。

なにをしているですか? このみせうつくしき看板娘かんばんむすめをさらいにわる魔法使まほうつかいですか?」

 こえけられた。このこえは!

 くと、

眷族けんぞく海斗かいとではないですか? わたし召喚しょうかんおうじてくれたのは結構けっこうですが、ちょっとおそいですよ! 何日なんにちたせるなんですか? まあ、いでしょう。明日あしたから、蠱毒こどくつくるための有毒生物ゆうどくせいぶつさがしにかいますよ? 今日きょうはカラオケでもたのしんでいってください」

 虫取むしとあみむしカゴにむぎわら帽子ぼうし長袖ながそでながズボンという地味じみ〜な姿すがた完全装備かんぜんそうび陽子ようこちゃんがいた。でもその可憐かれんさはわらない。いや、去年きょねんより進化しんかしていた、

 ってか、蠱毒こどく? なんかあやしげな世界せかいあしんじゃいないだろうな。

 なんにせよ、陽子様ようこさまのプチプチデーモンとしては、ことわるなんて出来できっこないけれどな。

(普通ふつう昆虫採集こんちゅうさいしゅうでした。あと、その翌日よくじつからはうみ堪能たんのうしました。陽子ようこちゃんは、

絶対ぜったいおよぎません!」

とかってたけれど、

陽子ようこちゃんの水着姿みずぎすがたたいんだ☆」

ったら、れながら、

「し、仕方しかたないですね💦」

なんてって、簡単かんたんれてくれました。ちなみに水着みずぎは、白地しろじにピンクの水玉みずたまのフリルフリフリワンピースでした。

ねんのために書いとく海斗君けれど、エロースな事態じたい一切いっさいなかったからね!)


 はーい、完結かんけつです。やたーっ!

 つぎはあとがきと巻末付録かんまつふろくです。

 巻末付録かんまつふろくでは、作中さくちゅうべられなかった高所こうしょからの転落てんらく溺死できしについて、法医学ほういがく見地けんちからていきます。

 溺死できしなんてすごいよ? みずからがったあと、数時間すうじかんないしは数日後すうじつご溺死できしすることがあるっていうんだからね! そう、ひと溺死できしするのにコップ1杯いっぱいみず必要ひつようないのです。

 錐体内出血すいたいないしゅっけつ乾性溺水かんせいできすいなんかをげるよ。2〜3日にさんにち時間じかんください。

 そんなん興味きょうみないよというかたは、小説しょうせつわりましたので。

 最後さいごまでおいただき、ありがとうございました☆ 感謝かんしゃです♡


 もう一作いっさくこうかなと欲張よくばったことかんがえているのですが、つぎはエロース全開ぜんかいなので女性じょせいかたにはおすすめしません。

 のみんなはにきちゃダメ!

 今回こんかいは、私的わたしてきにはエロースじゃなかったからね? 8歳はっさい子供こどもはだか想像そうぞうして『ハァハァ』するのは、特殊とくしゅ性癖せいへきをおちの変態へんたいさんだけだとおもうのです。


 そんなわけ次回じかいは、『あとがき』と『巻末付録かんまつふろく』。くださるかたは、よろしくおねがいします。ないというかたとは、ここでおわかれですね。

 それでは、失礼しつれいいたします。ハッピーメリー勤労感謝きんろうかんしゃ🎉

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海が太陽のきらり 魔女っ子★ゆきちゃん @majokkoyukichan

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