さて、帰ろうか、妹よ。

エピローグ

 全て話終えた兄妖精。その後、兄妹は城をあとにした。


 二人の表情は対照的。

 満足そうな兄と疲れた顔の妹。その妹は、ため息交じりに兄に尋ねる。

 

「お兄ちゃん、全部見てたんなら手伝ってよ……」

「可愛い妹が頑張る姿。私はそれを記録する係だ」

「――気が付かなかったけど、いつからこっちに?」

「家を出た後すぐかな?」

「それ、こっち来る前だよね⁉」


 半ば予想通りだったのだろう。深くため息をつく妹。ただ、そのあとにぽつりと言葉をこぼす。


「どうなるんだろうね、この世界……」

「ん⁉ 気になるのかい? 望むなら時間を巻き戻すよ。それとも、別の世界でやり直す?」


「…………。とりあえず、あの勇者達とは関わらない方向で……」

「じゃあ、今度は勇者と確率を――」


 兄妖精の言葉を、妹の深いため息が覆い隠す。そして妖精の兄妹は、光の中に消えていった。


〈了〉

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ラストバトルよ、もう一度。 あきのななぐさ @akinonanagusa

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