夢の秘密基地

ねえ、あなたは

世界のどこにでも自由に行けたなら

どこに秘密基地とか

第2の家をつくりたい?


私はね

だれも知らない

海にこっそり浮かんでいる洞窟

自然がつくった不思議な穴

海の中からじゃないと入れない

そんなところがいい


一日中

やさしい波の音と

ちゃぷちゃぷいう水の音

水滴が奏でる音楽が聞こえる


大きな貝殻にふかふかの綿をつめてベッドを作り

海藻をあつめて座布団にして

壁にはヒトデと巻貝を飾るの

おうちの目印には

沈んで錆びた錨をおくわ


イルカにアザラシ

イワシの大群

いっぱいおともだちをつくって

大きな海をいつでも探検するの


見渡す限り 青 青 青

そんな世界に

白いワンピースを翻し


雲のように

お魚のお腹のように

鮮やかな白を煌めかす


そんな毎日


いつか いつか

遠い遠い未来で

叶うかな

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

月のゆりかごとオルゴール 山居 藍 @nyan817

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ