第4話 不死の生き方
「次のステップに移ろうか、ね?」
「今度は何するつもりだよ」
薬盛って、飯食わして、次は空でも飛ばすつもりなのか。
「ま、軽いスパーリングってとこかな
ちょっと来てくれるかな?」
「誰を寄越す気だ突然。」
「ウゥゥゥ...」「何だコイツ⁉︎」
「あれ、前に話さなかったっけ。
一緒にジムを造った奴だ」
〝死んだ〟ってそういう事か..。
「どこまで人を保ってる?」
「うーん、難しい事聞くねぇ。
物理的に見える範囲じゃそうだなぁ...骨格と肌の色くらいかな」
「とんだ下衆だな、お前。」
「酷評だね、まぁ確かに彼は失敗作だ力のタガが外れてて加減ができない」
それと殴り合いさせるのか。
「狂ってやがるな」
「何回言うのそれ、飽きたよ?」
「ウウウゥッ!」「ほら、来たよ。」
「強っ..ゴリラかてめぇ!」
人の腕力じゃねぇ、見た目も人じゃねぇがそれより威力がハンパじゃねぇ!
「コイツに何入れた⁉︎」
「早くしないと潰されちゃうよ〜?」
「くそったれがぃっ..!」
「ウウゥゥッ‼︎」 「嘘だろ?」
なんでバケモノが倒れてる、俺の拳が勝ったってのか!?
「ウウゥ....」 「いいね、合格!」
「合格ってちょっと待てオイ」
「過程を見て徐々にしようと思ったけどこれなら大体いいかもね。」
「何の話だって、おい!」
実験の一つだと言う事は知っている。
だがその先が分からない、そう思ってたときだ、奴はおかしな事を言った。
「僕の血液はね、回復改善するんじゃなくて..促進、強化させるんだっ!」
「...どういう事だよ。」
「んー?」
「ハナから治すつもり無かったのか!
解ってずっと投与してたのかよ⁉︎」
前に言ってた〝違和感〟ってのが、何なのかわかった気がする。
「教えておくよモルモットくん。
科学者はね、みんなこんなだよ?」
「..いや、違うな。
科学者はお前を下に見てるぜ」
「どういう事?」
「自由研究する季節じゃねぇってな」
「そうかな、なら壊そうか。」
「ウウゥゥ...」 「ねぇ?」
「お前はアイツの味方かよ。」
「ウウウァッ!」 「クソがっ!」
力の限り喧嘩した。
皮肉なもんでボルテージはどんどん増した、血が滾っているのか。殆どが俺の血じゃあ無えってのにな..。
「目ぇ覚ませ、体育会系っ!」
「流石にやるね。
脱帽するよ、流石に」
「はぁ、はぁ..何回言うんだ流石に」
こんな奴に油断を見せるといい事ないな、特に背中を見せたら首を取られる
「ウウッ!」「がっ..!」
「ご苦労クリストフ、殺さないでね?
まだ途中だから、さ。」
随分可愛がられてんだな、ヘッドロックなんて..何年ぶり...。
「見つけた、これだ」
徒党を組んだ人間は強い、だがそれは弱いからこその組織だ。
独自の力は枠組みを超えて、支配する
「準備はいいか?」
火薬の匂いが銃器に満ちて、空気を焦がす。生きてるってのは素晴らしいな
「メアリー、見ていてくれ。
..今日で全てが終わる」
激しい爆発音は門を壊して開戦を告げる。死んでも機能は生きている、耳でそれを受け入れて皆が振り向いた。
「おや、来たね。
早速君の出番だよ、Cーマゼンタ」
当然俺も動く。
新しい名前だ、Cはチェンジ、マゼンタは奴の一番好きな色らしい。」
「行くぞ!!」「ウウウァァッ!」
理性と無秩序の大乱戦だ、力は同勢。
大したもんだ、人も捨てたもんじゃない。だけど悪いな、兵力が違ぇ。
「行けるぞ、押せ!」
「ウウゥゥゥゥッ!」「なんだコイツ!」
運が悪いな、彼はクリストフだ。
前はお前らと同じ体育会系なんだぞ?
「うあぁぁっ!!」「ケビン!」
今はタダの暴力屋だけどな。
「ウウアァァッ!」
「くたばれバケモノ!」「ウグォッ」
あれ?
くたばったか、用意周到だな。人の技術に倒された。みっともねぇなぁ..
「リーダー先に行ってください!」
「わかった!」
「来るみたいだよ、出番だね。」
俺の番か、傍に置いておくところみると随分気に入られてんだな。
「もうやめだ..」「え、君今なんて」
コイツの首を捻って、後は託す
「..生きろ。」
不潔な笑顔 アリエッティ @56513
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