第3話 先住人
恵理はリモコンに念じながらボタンを押した。
「おねがい、電気さんついてください!」
すると、奇跡的に電気がついた。
「俺の家ってどういう意味よ!ここは私が借りている部屋なんだけど。」
恵理がキレ気味に言った。
「だって俺は15年前からここに住んでるんだよ、あんたより先に住んでる人間だから先住人って呼んでいいよ。」
男はそう言い放った。
「私の一つ前の住人さんなの?」
恵理は不思議そうに男に聞いた。すると男は
「だから15年前から住んでるって行ってるじゃないかよ!その間に何人かと同居していたかもしれないけどさぁ...。」
先住人はおかしいことを言っている。同居?絶対にウソだ!この家に泥棒に入ってデタラメをいっているとしか恵理には思えなかった。
「とにかくじっとしてて、警察を呼びます。」
恵理は激しい口調で男に言った。
「ほんとにもう警察呼ぶのやめてくれよ!俺今まで見てきた住人12人中11人に通報するって脅されたんだよ。ただ部屋から出られないだけなのに。」
「?!?!?!」
恵理は頭の中がいっぱいになった。デタラメをいっているはずの男の目がすごく真剣だったからだ。
「今言ったこと本当なの?だとしたらすごくおかしい部分が多すぎるから説明してよ。」
恵理は震えながら言った。
先住人がいた! なぞねこ @kinnokabocha
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