第2話 隣人

「もう10月かよヤベ~」

俺は205号室に住んでいる谷部昇太31歳。

この時期になるとクリスマスに向けて自分磨きを始めるのが当たり前になってきている。

今月から隣の203号室に年下の清楚な女の子が引っ越してきて、なんだかホッとしている。

204号室はないのかって?不吉な数字だから駐車場の番号とか部屋の号室はよく4をとばしていたりする。

だから5部屋しかないのに206号室が存在していたりする。理由を知らなかった俺も最初はビックリした。

確か203号室には前に誰か住んでたな...。

けっこうアノ部屋だけ住人の入れ代わりが激しいんだ。俺は隣だし何も感じないんだけど、夜中と昼間の時間を問わずに部屋中から物音がすると前住人が言っていた。鉄筋コンクリートのハイツだからきっと部屋に外の音が響いてるだけだと俺は思うけどね。

まぁお隣さんに何かあったら俺は一目散に助けにいくよ、あわよくば...ってね。

さて仕事にいくかー、今日は残業かもしれないし3時のおやつを持っていこうかな。

俺は駐車場の車に乗った。低燃費の節約家な俺は軽自動車に乗っている。単なる貧乏なんだけどね。

駐車場から203号室の窓が見える。ピンク色の可愛いハート柄のカーテンが見えた。

女の子らしい感じがいいねぇ、そう思いながら俺はアクセルを踏んだ。



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