デモリションマン

緑茶

完結編

 予防線を貼る男が居ましたとさ。

 貼り続けていると思っていたら、それは線じゃなく面だったそうです。

 そしたら彼は崖にいました。面に押し込められて、そこまで来てしまったんですね。

 彼は追いやられたせいで崖から落ちました。

 落ちる瞬間彼は、とてもとても、反省しました。

 ――貼るなら、足場を固めたほうが良かったかもなぁ。

 その思いは最後には懇願に変わり、彼は何度も助けて、と叫びましたが、もう誰にも届きません。


 やがて彼は波濤に呑み込まれて、消えてなくなりました。


 彼が発見されることはありませんでした。

 なぜなら『面』だったせいで、誰からも見えなかったから。


 まぁ、みなさんも気をつけてくださいね。

 どうせ面なら、麺のほうがいいです。なんつって。


 おしまい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

デモリションマン 緑茶 @wangd1

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ