第3話 巨乳メイド

「ーーはっ!」


僕は強烈な刺激を感じて飛び起きた。


ーーこの強烈な匂いは……おっぱいの香り。ど、どこから薫っているんだ?


周りを見渡すが誰もいない。


そもそも、ここはどこなんだろう?


豪華な部屋、柔らかくフワフワなベット、それに綺麗なパジャマ。

間違いなく僕の知っている場所ではない。


コンコンッ


「失礼します。様子を見に来ました。」


入ってきた少女はメイド服をきた15歳くらいの女の子だった。


ーーきょ、巨乳メイド?!


す、素晴らしい。思わず見入ってしまった。


そんなことを考えているのが伝わったからか少女は冷たい目を向け、口を開く。


「あの、突然で申し訳ありません。あなたの目を見ていると貞操の危機を感じるので、やめていただけますか?」


くぅぅぅぅぅ!


ここまでの罵りは久しぶりだ!

しかも、初対面なのにここまでとは将来が楽しみになる。


この子、巨乳メイド属性だけでなく、ドS属性まで持ち合わせているとは……。

まさに僕の理想とする女の子だ。


思わずニヤニヤしてしまう。


「罵倒されて喜ぶなんてお客様はとんだ変態さんなんですね。」


ん、変態だって?わかってないなぁ、もう。


「僕は変態なんかじゃないよ。自分の心に素直な紳士なんだよ。」


「どちらにせよ気持ち悪いのは事実なので、どうでもいいです。それよりも姫様がお呼びです。」


「姫様……?」


「とりあえず、これに着替えたら出てきてください。」


少女はクローゼットから礼服を取り出し僕に渡すと、足早に部屋から出ていった。


ーー姫様って誰だろう?

まぁ、いいか。行けばわかるし。


「着たよー。」

「では、いきましょう。」


メイドの少女は目も合わせずに歩き出す。


いくらドMの僕といえど寂しい。


「ねぇねぇ、君の名前はなんていうの?」

「エリです。」

「エリちゃんか。可愛い名前だね。」


エリちゃんは一瞬とても嫌そうな顔を向けてきた。


ーーえ、そんなに嫌いなの?流石に落ち込むなぁ。


そんなことを考えているうちに目的の場所についたようだ。


コンコンッ


「失礼します。客人が目覚めたので連れてきました。」

「どうぞ、入って。」


ドアの向こうには森の中であった少女がいた。

相変わらず大きなおっぱいをお持ちでいる。


「では、失礼します。」

「ええ、ご苦労様。エリ」


エリちゃんはすぐに部屋を出ていってしまった。


ーー残念。もっとおっぱい見てたかったのに。


「とりあえず腰でも掛けてください。」


遠慮するのも悪いので、お言葉に甘えさせてもらう。


「おはようございます、アーラムさん。体調はどうですか?」

「あなたを見たら全快しちゃいました。」

「あら、お上手ですね。ふふっ」


彼女は笑顔で返してくれる。


それにしても、おっぱい抜きでも可愛いなぁ。

綺麗な金髪、大きな青い瞳、どれをとっても美しい。


そんなことを考えていると一つ問題を思い出す。


ーーそういえば、名前教えてもらってない。


せっかくの機会なので教えてもらうことにする。


「お名前教えてもらってもいいですか?」

「私とした事が忘れていました。私は第2王女のリエラと申します。」


リエラさんかー。素敵な名前だ。


そういえば、エリちゃんはリエラさんが王女様だから姫様って呼んでたのか。納得、納得。


リエラさんが笑顔のまま話しかけてくる。


「突然で悪いのですが、これから先のご予定はありますか?」


ご予定はあったっけ?

あぁそういえば僕、パーティー辞めたからやることないんだった。

思い出すと悲しくなってくるなぁ。

みんなは無事にやってるのかな?


「あ、あのー」


返答がないので、リエラさんが困った様子でみてくる。


「す、すみません。ご予定はないです。」


ガタッ


「ほ、ほんとうですか?」


リエラさんは今日1番の笑顔で手を握ってくる。


ーーうおお、おっぱいがこんな近くに。


し、幸せ……


「す、すみません。はしたない真似をしてしまって。」

「いえいえ、むしろもっとして欲しいです。」


リエラさんは「ははは」と困ったように笑う。


「話を戻すと一つ提案があるのですが。アーラムさんにご予定がないのなら王宮騎士団に入りませんか?」

「へ?」


あまりに突然の提案だったので、呆気にとられてしまった。

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SSSランク治癒魔法使いは、変態はいらないと勇者パーティーを追放されたので王女とハーレムを目指します。 @rowrain

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