山裾に消える空、明日の君へ駆けてゆく

姫亜樹(きあき)

山裾に消える空、明日の君へ駆けてゆく

暮れなずむ空気に

秋の気配がじり

入道雲の欠片を乗せた

重厚な雲が

夕日を浴びて光っている


行き急ぐ車のライトの中で

純白の百合が輝き

賑やかだった街には今

寂しそうに泣く

蝉があてもなく

彷徨っている


秋がくる

秋がやってくるよ

君が思うより早く

季節は過ぎ

夢はその輝きだけを残して

消えてしまうよ


さあ

立ち止まりそうな心に

燃え上がる太陽の色した

希望を集めて

君が思う場所へ行こう


ほら

太陽が一時の別れを告げ

明日へ向かって駆けてゆく

今とは違う場所で笑っている

君を信じて

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山裾に消える空、明日の君へ駆けてゆく 姫亜樹(きあき) @Bungo-2432Da

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