ネクロ*アンサー
aida
第1話
最寄駅からバスに乗ること平均38分。
週末にはk森林公園へ出向くというのがいつしか聡の習慣となっていた。
秋に咲き乱れる緋色のコスモスが評判らしい。
遊具広場や小さなドッグランもあって、
都心からやってきた家族で賑わうこともある。
しかし公園といってもそれはバス停や駐車場のある一角で、
大部分は山と形容した方が正しいだろう。
比較的整備されている人々の憩いの場所、
そのすぐ傍には誰の手も加えられていないような
広大な自然が広がっている。
無邪気に遊んでいる子供たちを横目に公園を横断し、ひっそりと柵を抜けた。
聡は山奥へと歩を進めていく。
少しするともう人間の道と呼べるものはなくなり、
鬱蒼とした茂みに入る。
色褪せた草花がここぞとばかりに醸し出す有機的な匂い。
或いは、既に死に絶えた物の微かな腐敗臭。
生命の残り滓に身を任す。
ふと、
開けた土地に出た。
上を眺めると、いつものことながら断崖に圧倒されそうになる。
「あれ」だ。見つけた。
聡は駆け寄って、
そして、足元の死体に目を通した。
ネクロ*アンサー aida @kidai_02
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