君の思い出
私はあなたのものだよ。だから安心して。
君の口も手も髪も目も足も心も、全部僕のもの。
だけど、どうしても手に入らないものがある。
「君の思い出」
君は僕の前に付き合ってる人がいた。
その人と君は好き合ってたんだと思う。
少なくとも君はその人のことが好きだった。
だからいっぱい思い出を作った。
水族館に行った。都会へ遊びに行った。
僕の知らないところでたくさん時間を過ごした。
僕の初めては君だった。
君と過ごす時間は初めてだらけだった。
水族館に行った。都会に遊びに行った。
君といると全部が輝いて見えて、楽しかった。
でも君はその度にその人との思い出と僕との新しい景色を重ねてたんでしょ?
僕とその人を比べてたんでしょ?
だから僕は心の中を君でいっぱいにした。
君以外思い出せないし、君以外見えない。
そうすれば僕だけを見てくれると思ったから。
そうすれば君の心が僕だけでいっぱいになると思ったから。
きっと君は知らないんだろうな。
どれだけ願っても叶わないことが、僕にもあることを。
君のために綴る 赤崎シアン @shian_altosax
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