タイトルのとおり、41歳という微妙な年齢の主人公がゲームの世界の少年に転生してしまう小説。
「15歳の健全な女の子らしくムチムチとしていて、しっかりご飯を食べて運動していると分かる。」
などとリアルなリビドー描写を無邪気にブチ込んでくるあたり、絶妙な年齢の主人公の心理状態がかなり切実に描かれている感じがします。
とはいえ都合の悪いストーリー展開は回避しなければならず、しかし転生したのがゲームの主役ではないので、モブキャラの身でありながら先手を打っていろいろな対策を講じていきます。
ゲームをやりこんでいるのでそのへんの機敏はお手の物な主人公ですが、まるで主役が出てこないという「どうにもならなさ」ひとつに引きずり回される話の流れは、コメディチックに楽しく読むことができます。おすすめ。
簡単にあらすじを説明すると、
この物語はゲームの世界へ転生した元中年主人公がハーレムを築きつつ成り上がるバトル+恋愛。みたいな物語です。
はじめはゲームの世界観を所々できちんと説明していたため、景色が頭の中で浮かぶようで面白かったです。しかし、だんだんとゲーム内の地理情報等がわかりづらくなっていってしまったため、地図等の地理情報を作成してほしいと思います。
又、気になる点ですが、主人公と他キャラクターとの出会いの描写が薄い点と、親密度の上がり具合が異常すぎる点とがあります。
キャラクターとの出会いから恋仲になるところまでの描写がより濃く、面白いものになったのならさらに伸びる小説なのではないかと感じます。
応援しています。