第2話 砂上で海を撃つ
柔らかな僕らを狙撃するような情報銃のポインターは
自ら被弾しにゆく僕らに恐れをなして逃げて行ったんだ
少し狙いを外して放たれたゴシップは
学級崩壊寸前の教師のようなヒステリー
稚児のいたずら心で手にした情報銃
使い方が分からず散弾銃となり
自意識過剰なターゲットに無事命中
放った弾よりも作りだ出した多くの被害者は
瞬く間に波になって押し寄せた
見よ これが海の姿だ
引き潮に乗って帰った被害者たちは
次はどこの海岸へ押し寄せるのだろう
残された情報銃を握った僕らは
砂上で銃を構えた
また海を見るために
羊の詩 ヒツジノ @hituzino
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。羊の詩の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます