※作品は絶対評価したいので星の数は適当です(全部星二つです)。
※21話(16 蔦)まで読んだ感想です。
自分に自信のない少年・蔦(つた)と、母親に虐待される少女・蔦莉(えり)の中学ボーイミーツガールな恋愛小説。
最初の応援コメントに「童話のようだ」と書きました。
イメージは、イバラで囲まれた美しい庭園で、真っ白な服を着た二人が遊んでいる絵です。
清廉潔白。純粋無垢。どこまでもイノセント。傷だらけの魂が二人だけの世界を作り、互いを癒していく。
外の世界とのつながりを、ネットで活動する『歌い手』として確保するのが、平成二桁生まれ世代らしいです。一桁生まれのレビュー主にはないアイデアでした。
両者が眼鏡とマスクで顔を隠しているのも、外の世界での傷つきを避ける防護服のようなものでしょう。それを外した二人がとても美しい顔をしていたのも、作者の狙いがはっきりしています。
劇中で歌われているのは『アメージンググレイス』ですが、物語はもう『スメルズライクティーンスピリット』です。よく分からないですね、読まなかったことにしてください。
どうやらこの物語は、年老いた蔦の回想のようです。そこになぜ蔦莉がいないのか。これから明かされるでしょう。