人が生きて家族を見送ったときって…と、自身の経験に重ね合わせて読みすすめました。遺された家族の悲しみは、虹の橋の向こうの家族にも伝わるのではないか。だから「(亡くした家族に)何もできなかった」と悔やむ自身を許すことで、少しずつ日常を取り戻していけるのでは…と、そんな風に感じました。ご家族や友人、大切なペットなど、身近でかけがえのない方を亡くした人に、そっと読んでほしい作品だと思いました。
小川未明のような美しい文体で,ラストはディケンズの『クリスマス・キャロル』のような救いがここにあります。