近未来を彷彿させる、SFチックな世界観の作品。
特殊な装備を駆使して、スクラップから生まれた怪物と戦っているのは、三十三歳のハンターの女性、シュカでした。
シングルマザーである彼女は最愛の息子、イチに深い愛情を注ぎながらハンターとあう仕事をこなしていますけど、そこがこの物語の大きな見所なのです。
激しい戦闘を繰り広げた後で疲れて帰宅した後でも、構ってほしいと言わんばかりに元気で寄ってくるイチ。
子育てとお仕事の両立って、本当に難しい。だけどこの子がいるから、シュカは頑張ることができるのです。
濃厚なSFとしての魅力はもちろん、我が子の事を想う母の強さ。そして家族の大切さが、大きなテーマとなった作品。
強くて格好良い女性が好きと言う方必見。危険な仕事と子育てに全力で挑む、シュカの生き様を目に焼き付けましょう。
旧時代のスクラップがビーストと呼ばれる集合体となって人々を襲う世界。
レアメタル・ハンターと呼ばれる特殊任務につく人たちは、スクラップ・ビーストを撃ち、希少なレアメタルを日々回収している。
主人公のシュカは、ノースリサイクルセンターで働くハンターチームの紅一点。
空を素早く飛び回り、鮮やかにビーストを狩るその姿は美しさと勇ましさを兼ね備えた、まさにヒーロー。
『さぁ、さよならの時間だよ』
そんな決め台詞で敵を片付ける彼女ですが、サクッと任務を終えた後に彼女が慌てて向かうのは、愛息イチの待つ保育園。
そう、彼女は働くママ。しかも、同じ職業であった夫を二年前に亡くして一人仕事と子育てに奮闘するシングルマザーだったのです。
男の子の子育てはとにかく大変。しかも、彼女は危険と隣り合わせの特殊任務についており、人々の命を守るのが仕事。
ママ大好きなイチともっと沢山の時間を一緒に過ごしてあげたいのに、仕事と子育ての両立に悩む姿は現代のママそのものです。
とっても強いけれど、いつも悩んで苦しんでる。
そんなシュカさんですが、ハンターチームの仲間にとっても、そして最愛のイチにのっても、やっぱり彼女は(ヒロインではなく)カッコいいヒーローなのです。
そんな中、スクラップ・ビーストの進化と暴走が新たな真実をさらけ出し、シュカ達をピンチに巻き込んでいきます。
ハンターチームが最後に挑むのは、一体何者なのか。
まもなく完結ですので、ぜひこの機会にお楽しみください!
feat.シングルマザー!
的なヒーローSF物語ですよ!
主人公は、かつて美人すぎるレアメタルハンターとしてグラビアを飾り、世の男たちの体温を1℃ほど上げた、ホットなシングルマザー「カンザキ・シュカ」さんですよ。
彼女はスクラップ・クリーチャーなる廃材モンスターと戦うリサイクルセンターの公務員。苛酷な労働環境でそれだけでも大変なのに、最愛の夫を亡くして、一人息子のイチくんのワンオペ育児に追われて毎日きりきり舞い……。
シングルマザーて大変やね……。
そんな折、まぁあれやこれやで大変な事件が起こるわけですよ。
保育園で待つイチくんのことも心配やし、仕事は剣呑やし。シュカさん無理しないでね!?
お母さんは大変なんだから、イチくんはあんまりワガママを言うたらいかんよ。
でも、いいよね。何がいいって、ピタピタのボディスーツを着たシュカさんですよ。ピタピタのボディスーツって、ステキやん?
さぁ! ワンオペ育児で日ごろの鬱憤溜まりまくってんやろ!?
思う存分スクラップ・クリーチャーしばいてええんやで!?
二度と復活できんように原子レベルにまで破壊したれやぁぁぁっ!
ちなみに僕のフェイバリット登場人物はジェニーちゃんです。
こんだけシュカさんのこと言っておきながら!? ウソでしょ!?
いや、でも、ほんとジェニーちゃんがめちゃいいやつなんすよ……。
スクラップ・クリーチャーと呼ばれる金属製のクリーチャーを倒し、貴重な鉱物資源を回収するレアメタル・ハンターであるカンザキ・シュカ。
けれども、ひとたび仕事が終われば、彼女はバイクを飛ばして保育園へ愛する一人息子・イチを迎えに行くシングルマザーでもあります。
仕事に疲れて帰宅した後、、まだまだ甘えたい盛りのイチくんのワガママに悩む姿は等身大で、思わず読み手の共感を誘います。
けれども、ひとたび仕事になれば、空を飛び、スクラップ・クリーチャーを狩る姿は惚れ惚れするほど格好良くて。
時折、挟まれる不穏な描写にも好奇心が刺激され、読者を放さない構成は見事の一言。
悩み、傷つき。それでも愛する息子のために、今日も頑張るシュカさんの姿は、しびれるほど格好良いです!
シュカさんだけでなく、周りの人物も素敵な方がたくさんで、読んでいて胸が熱くなることもしばしばです。
物語は、現在、まさにクライマックス!
この熱を、どうぞリアルタイムで味わってくださいっ!
シュカは、5歳の息子イチを持つシングル・マザーだ。朝は朝食を作るのと子どもを起こすのと身支度を同時進行で終わらせ、息子を保育園に預け、出勤しては新人の指導を行う。人手不足を察し、同僚にかかる負担も意識しながら、勤務時間が終わるとダッシュで保育園へ迎えに行く。そんな彼女の勤務先は、「リサイクル・センター」……。
こう書くと、まるで現代日本の一風景のようですが、違います。シュカは白く輝くスカイ・スーツに身を包み、旧時代の廃棄物から生まれた謎の化け物と戦う、空飛ぶ「超カッコイイ」お母さんです。
イチ君の仕草や言葉遣い(可愛い)、シュカの母親としての葛藤、戦闘中に亡くなった愛する人のこと。同僚と後輩との遣り取り、そして見えて来た敵の正体、など――。スピーディな展開と煌めくようなヒューマニティに魅了されます。
そろそろクライマックス、一気読み推奨です。
大陸戦争によって荒廃した世界と、枯渇する資源、
スクラップから構成された体を持つ謎の生物たち。
どこか終末的な雰囲気の漂うアクションSFだが、
主人公が33歳のシングルマザーだから魅力が増す。
女手一つで息子を育て、職場では部下の面倒を見、
危険と常に隣り合わせの仕事をめぐって悩んだり、
愛する人を喪った出来事のトラウマに苦しんだり。
鮮烈なバトルと等身大の家族像が同時に描かれる。
彼女たちは、任務中の不可解な爆発事故を契機に、
スクラップ・クリーチャーの異変に気付き始める。
戦争の機運の高まり、軍部の思惑、サイバーテロ、
それらのピースが嵌る時、導き出される真相とは。
強くてかっこいいスーパーウーマンではあっても、
強くてかっこいいだけじゃない、働くママのお話。
スクラップ資源から希少な資源「レアメタル」を回収するハンター。
そのチームのエース格である紅一点、シングルマザーのカンザキ・シュカをとりまく物語。
序盤こそシングルマザーのドタバタほのぼの物語だが、彼女の悲痛な過去が明らかになるとともに、国全体を巻き込む謎と陰謀に包まれていく。そのダイナミックな構成、その中で出てくるチーム内の人間ドラマ、武器とスカイスーツで戦う鮮やかなアクション! それはまさにハリウッド映画のようなエンターテインメントになっている。
そして何より、本作ではいつも、誰かが誰かのヒーローになっている。シュカが子供のイチや部下のエータのヒーローになっているときもあれば、同僚のアンジがシュカにとってのヒーローとなって助けるときもあり、上司のトバリがチームのヒーローになっていることも。
万人のためのヒーローではないけど、守りたい何かの、助けたい誰かのために、人はいつでもヒーローになれる。そんなことに気付かされ、心が潤う。これもまた、ハリウッドのようなメッセージだ。
書籍化もすっ飛ばして映像化してほしい作品。誰が読んでも楽しめること間違いなし!
スカイスーツと呼ばれるものを装備し、空を飛び回ってスクラップクリーチャーと戦うレアメタルハンター。シュカは現役のレアメタルハンターであり一児の母でもある。
息子イチとの関わり方はきっと、子育てママの共感を得るに違いない。リアリティのある描写だからこそ、二人の関係とそのもどかしさが心にグサリとくる。
シュカの夫は二年前のとある任務で無くなった。二年前の任務と現在進行形で起きているクリーチャーによる襲撃が、少しずつ繋がっていく……。
シュカが死の危険を伴うレアメタルハンターを続ける理由。クリーチャー達の怪しい動き。シュカと関わりのある人達。様々なものが繋がり真相に近づく時、彼女は何を思うのだろう。