異世界でできた彼氏が獣人だった件

異世界でできた彼氏が獣人だった件

池に落ちたと思ったら、いわゆる異世界といわれる剣と魔法の不思議な世界に降り立ち、なんやかんやで冒険者業についているレグルスと喧嘩したりドキドキの展開の末、想いを伝えあい、とうとう彼氏彼女の関係になり、ようやく彼のおうちでお泊りデート、まさに嬉し恥ずかし情事の気怠さの残る彼の腕枕で。


「俺…。言ってなかったことがあるんだ」

「え?この流れ。まさか、既婚者だったとか?」

「ちがう」

「妻とはもう全然していないし、空気みたいなものなんだ。とか」

「だから違うって」

「え?じゃあ、なに?」


レグルスは、しばしためらった後、思い切ったように

「俺…、黙っていたけど獣人だったんだ」

と言った。


獣人


異世界小説ではよくあるやつだ。

いわゆる、もふもふのやつだ。


え?レグルスの獣形ってなんだろ。

まんま見た目でいったら狼だけど。

そしたら、つがい宣言されちゃう?きゃあ!!

いやいや、しなやかなこの身体。大型のネコ科かもしれない。ヒョウとか、トラとか。

あー。でも意外性でウサギなんてのもアリかもしれない。


黙っている私に不安を感じたらしく、いつも自信家の彼がつぶやくように言った。

「嫌、だよな…。でも俺…お前を逃がす気はねぇよ」

私はガバッとレグルスに抱きつき「私はレグルスがどんな姿だって、大好きだよ!!」と言った。

そして甘えるように「ね…。レグルスってどんな姿なの…?」と聞くと、レグルスは顔を少し赤くして

「ちょっと目ぇ、つぶってろ」と言って、体を離した。

私はワクワクしながら目をつぶり

「もう…いいぞ」

と、ちょっと質感の変わったレグルスの声をきき、そっと目をあけた。



ベッドにはコモドオオトカゲがいた。



目をこしこし擦る。

やっぱりコモドオオトカゲ(っぽいやつ)


「俺だ」

ちょっと変質したレグルスの声でオオトカゲがしゃべる。


「…………」


私はトカゲに対して忌避感とか嫌悪感とかはない。

…ない。のだが……。



もふもふの、ふもふもしたかったのにぃぃぃぃ!!

耳がピクピクとか、しっぽがフリフリとか、柔らかいお腹にもふもふーーって!もふもふーーって!!大事だから何回も言うけど、もふもふーーって!!


「………」

オオトカゲのレグルスの視線が痛い。


「れぐるすガ、ドンナ姿ダッテ大好キダヨ」


「……てめぇ」


レグルスは、低く呻くとあっという間に獣形を解き、人の姿になって私を押し倒し、そのまま噛みつくように口づけをした。

少し人より長い舌で、私の口の中を蹂躙していく。

私は、その口づけに腰のあたりが甘く痺れ、落ち着いていたはずの官能がうずきだしたのを感じながら、「そういえば、昔みた映画にトカゲ男とキスしたら、もう他では満足できないみたいなこと言ってたな…」なんて思ってた。

尖った胸の尖端を爪でカリと引っかかられる、とたんに甘い声がでてしまう。


「もう、ビショビショじゃねぇか」


脚を開かされ、先程散々蹂躙した場所を見つめられ、顔が真っ赤になる。

レグルスの頭が脚の間に潜っていくのが見え

「レグルスっ!やっ!」

と、脚を閉じようとしたけれど、そのまま私の抵抗をものともせず秘部に舌を這わす。


そこ、さっきの情事の自分の残滓が残ってると思うんだけど、嫌じゃないのかな?


と、あんあん喘ぎながらチラリと思ったけれど、その余裕もレグルスの長い舌がなかに差し入れられる前までだった。

舌を出し入れされながら、肉芽を捏ねられたら、あっという間にイってしまった。


快感の海に漂って、はぁはぁと荒い息を吐きながら、ぼんやりしていると、レグルスが身体を起こし、口の周りのベタベタを手の甲で乱暴に拭い、じっと私を見つめた。


「悪いな。トカゲは執念深いんだ」


ニヤリと笑うと、一気に奥まで貫いた。

「はああん!」

容赦なく、私の一番感じるところを、擦って突いて引っ掻いていく。

「やっ、レグルスっ、そこっ、そんな…ダメぇ!」

あっさり、また高みにのぼらされる。

膣の痙攣がおさまらないうちに、また激しい抽挿がはじまり、悲鳴のような矯声をあげてしまう。


「愛してる…。もう絶対に離さない…っ」


そうして、私は何度も何度もイかされ、レグルスの執念深い愛情を一身に受けた。


*********


「あ、ひんやりしてて気持ちいい」

「だろ?」



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