概要
「俺は・・・生まれて初めて女性を好きになった。そして愛した。」
都心から少し離れた郊外にあるとある学校に通う高校2年の竹井蒼太は、存在感のない父と口うるさい母と説教ばかりしてくる恐い姉貴に囲まれて育ち、最悪の家庭環境がトラウマとなり大の女嫌いになっていた。「ミソジニー」という言葉を自室でインターネットを自ら検索してしまうほどの女性不信。昔は平和そのものだった。男同士で誰かの家をたまり場にしてゲームをしたり漫画やアニメやらの話をしながらバカ騒ぎをしていればよかった。中学の頃までは。しかし、高校になると周りは目の色変えたように彼女探しをし始めた。毎日のようにデートやら初体験の話を学校で聞かされ、蒼太は次第にそんな学校生活にうんざりするようになり、一種の無気力症候群に陥る。勉強もまったくせず、友達もろくに作らず、毎日をほぼ惰性で生きていた。そんな日々を送ってい
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