小説家になるためのQ&A

まさキチ

――自戒を込めて




Q: 小説ってなんですか?

A: 詩や俳句と違って、小説には決まりも形式もない。書いた本人が小説だと思えば、それが小説だ。筒井康隆もそう言ってた。

 

Q: 忙しくて執筆の時間がとれないんですが……。

A: そんなこと考えている暇があったら、とにかく書け。

 

Q: 文章が上手に書けないのですが……。

A: そもそも、上手に書く必要あるの? なんのために書いてるの? 褒められたいの? 文章は誰かに思いを伝えるためのツールだ。その相手は自分自身かもしれないし、特定の誰かかもしれないし、不特定多数かもしれない。伝えたい相手にどうやったら思いが届くか、それだけに全力を注げばいいんじゃないの?


Q: なかなか上手に小説が書けないのですが……。

A: 書くときにそんなこと気にするな。そのときの自分が書ける一番の小説を書けば良いだけだ。それ以上のことはできない。書いて書いて書きまくれ。

 

Q: いくら書いても上手にならない気がします……。

A: 以前、自分が書いた小説を読んでみろ。下手すぎて笑えてくるから。

 

Q: どうやったら文章が上手に書けるようになりますか?

A: エリック・クラプトンの言葉がある。「ステージの上では、自分が一番上手だと思え。ステージを降りたら、自分が一番下手だと思え」。文章については、読んでいるときが練習で、書くときが本番だ。他人の文章から謙虚に吸収し、自信を持って自分の文章を書けばいい。

 

Q: 小説を書いてて先の展開が定まらず、筆が進まないときはどうしたらいいですか?

A: 焦る必要はない。そこで立ち止まるのも必要な時間だ。頭の片隅にやりつつ、書けるところから書いていけばいい。なんだったら、別のお話を書き始めてもいいくらいだ。なんでもいいから、書き続けることが大事だ。

 

Q: 勢いに任せて書いたら、支離滅裂なものしか書けません。どうしたらいいでしょう?

A: それでいいんだよ。そのために推敲ってプロセスがあるんだから。一度自分の中にある熱を総て出しきって、後で冷静になってから文章を整えればいいんだよ。溢れ出てくる思いがこもっていない文章なんか読んでて面白くないわ。そういうのは取扱説明書にまませておけ。

 

Q: 書くのがツラいです……。

A: ちょっと筆を置いて、目を閉じてみよう。頭の中になにかしら考えが浮かぶだろう。考えるのはツラいか? そうだったら疲れすぎだ。今すぐ寝ろ。そうでなければ、浮かんだ考えをタイプしろ。ほら、書けただろ。文章を書くなんてその程度のことだ。難しく考える必要はない。

 

Q: 更新のプレッシャーがキツいです……。

A: 誰のために書いているのか、もう一度思い出せ。

 

Q: 感想でボロクソに言われました。心が折れそうです……。

A: 読んでくれる人がいてよかったね。わざわざ貴重な時間を割いてまで感想書いてくれたんだから、いくら感謝してもしきれないよな。

 

Q: 「カクヨム」で書いて、小説家になれますか?

A: 小説を書いて、自称したら、それでキミも小説家だ。プロの小説家になれるかどうかはしらん。ただ、小説家になりたいのか、プロになりたいのか、それだけは忘れちゃいけない。

 

Q: どうやったら小説家になれますか?

A: 小説を書いたら、それで小説家だ。でも、それで終わったら、小説家だった人だ。小説家になるには、書き続けるしかない。



 Enjoy writing!

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