逸らさないで
春野 秋
逸らさないで
私はあなたが初めてだから
抱きしめ方とか
キスなんて
当たり前に知らないし
それでもあなたが包んでくれるなら
私は平気なのかもと思えてしまうの。
こむぎいろと白いろの境目や
がんばって剃った剃り残し、
包容力のない胸だって
ぜんぶぜんぶ愛してほしい
あまくて甘いキスをして
“可愛いね”
なんて褒めて
強くつよく抱きしめて。
痛いくらいに痕をつけて
あなたのものって分からせて
ねぇ、逸らさないで
ぜんぶ見て
私もあなたを見たいから
私のものだってわからせて
縛りなんて嫌いだけど
自由に生きていたいけど
二人でいる自由もあるのかな
ねぇ逸らさないで
震えた腕を掴まえて。
止まるくらいに握りしめて。
逸らさないで 春野 秋 @akiharuno
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます