不意にお互いの中に同じ傷を見つけて、分かり合えると期待して近づいて拒まれて。女子高生は不可解な生き物なんです。だって自分自身のことさえ解っていないから。それなのに無条件で受け止めて欲しいんです。この心の傷を「綺麗だ」と言って欲しいんです。作者はこの作品について一切の説明を拒んでいます。だから読者も無理に理解しなくていい。考えるより感じる作品。そう思います。
一言で言うと強烈です!!痛みを伴う愛。青春の毒。読み進めていて胸がしめつけられました。音楽でいうと椎名林檎さんを連想させます。内容は女子校生の日常を描いているのですが、そこにある種の芸術性を感じる……。花は散るから美しい。綺麗な薔薇には棘がある。女子校生のリアルが描かれています。