イ-33)女の一生/浪花千栄子

朝ドラ「おちょやん」は5月14日の最終放映まで1週間。大好きな浪花なにわ千栄子ちえこさんのこと「イ-6」「イ-11」でれましたけど、今回が「副読本ふくどくほん🌝矛盾丸むじゅんまる」での最後‥と思う。父親に売られ捨てられ・童女どうじょとして社会生活しゃかいせいかつをスタート・やがて役者やくしゃになり・夫婦ふうふわかれしたあと・ラジオドラマ「お父さんはお人よし」の母親役をえんじる。あぶくはドラマの中のおちょやんをてて「おんな一生いっしょう」をおもった。「弱者じゃくしゃの一生」がわかりやすい?世界は強者きょうしゃ弱者じゃくしゃの2しゃに分けられるからね。あなたはどちら?


社会的な関係かんけいで言えば、役者やくしゃすじきどおりにしゃべってうごく「客体きゃくたい」なのね。ぶっちゃけると‥ドラマ「おちょやん」の登場とうじょう人物じんぶつ全員ぜんいんが「客体」なの。客体は主体しゅたいしたがい・引きずられて生きる立場。この主体・客体の使い分けがむずかしいから人生はドラマになるわけ‥そう思えたら愉快ゆかいな人生をごせるのに、これがなかなか‥ね⁉ 結局けっきょく、現実のドラマの悲劇ひげきやく(=脇役わきやく)をつとめてらっしゃるあなたかも?もちろん現実ドラマの主役をえんじるも演じないも「あなたの自由」です。そうでしょう?


ドラマのおちょやんは使われる立場の客体きゃくたいだけど現実げんじつのおちょやんは使われる立場で主体者しゅたいしゃよ。あぶくが言ってること分かります?今、この文章ぶんしょうを読んでらっしゃるあなたはだれかのにしなければならない世間的せけんてき立場たちばにあるかも知れませんけれど‥その誰かの眼を気にして小さくなってる精神せいしん状態じょうたいのときは「世間的に客体きゃくたい」というだけでなく・人間的にも人生的にも客体‥隷従れいじゅうしている人生ですからね。世間的(社会的)には客体(使われる立場)の人も自分の人生の主役しゅやくを楽しめる。


おちょやんは役者として使われる立場、そして人間として自分の人生を輝かせて生きた女性。ドラマのなかで通行人つうこうにん役で出たとき主体的に演技してしかられたおちょやんだったけど、叱られないよう・目立たないよう・ひっそり生きるのが楽しい訳ないものね。失敗したって・叱られたっていいの。「自分の思ってることや言いたいことをグッとこらえるのがいい」って言って、世間はあなたを調教ちょうきょうしようとするだろうけれど、その調教にしたがうも・おちょやんの生きかたにならうも私たちの自由なのね。


浪花千栄子さんはすばらしい役者だった‥と言うより、素敵すてきな人間だったとあぶくは思ってるの。泡の大好きな工女こうじょたくみさまのことをさびしい人生だったと理解する人はいてかまわないと思う。ほかの人の感覚かんかくに匠さまの人間性は無関係・無意味だからね。匠さまは輝いていらっしゃる‥これが泡には大事。詰らない人生を過ごす人に魅力はないわ。美しいだけでなくて強い生きかたをなさった匠さまにかれている泡。世界中に素敵な女性があふれてほしい。あなたもそう思うよね⁉


 🍎星空へ店より林檎あふれをり 橋本多佳子

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副読本🌝矛盾丸 輸那 @yomiyomuyomow

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