学校一の美少女が金の斧か銀の斧か聞くやつで生計を立てていたんだが?

作者 古川 奏

123

45人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

物語はとある少年がきこりとして仕事をしている際に、誤って池に斧を落としてから始まる。金と銀の斧、おまけにカレーを携えて現れたのは女神として仕事してるクラスメイトの女の子だった。

聞かされる世知辛く、生々しい事情に、人間味ある世界観で描かれるドラマ。ついクスッと笑ってしまうことから、温かくなる話まで完備されています。
面白いです、ぜひ読んでください。

★★★ Excellent!!!

続きが読みたい、長くたのしみたい、大事に大事に、少しずつ。

なんてそんなふうに思う作品はたくさんあるとは思いますが、これは私のその典型でした。
ずっとどのようなレビューを書けばいいのか悩んでましたが、しかしやはり、こんな数文字程度しか書くことのできないレビュー機能で、好きな作品に対し言葉を尽くすことは、それこそ難しいことだなんて、無理やりに割り切ることにしました。
この気持ちは別日、別の形で消化します。
だからここでは簡潔に。
簡潔に、完結させます。

楽しく、心地よく、気分よく、小気味よく、色鮮やかな、そんなモノクロな活字世界が気持ちよかったです。
ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

物書きの人が数ある表現方法の中から小説を選んだ理由というのは、きっと大なり小なり言葉が好きだからなのだろうと思います。同じストーリーでも、文章の組み合わせや順番を工夫し、時には遊び心を加えることで、そのストーリーの魅力は増します。そしてそれは言葉が好きでなければできないことだと信じています。

僕は本作を読んで、こう思いました。
この作者、絶対、言葉が好きだろ。

本作は『金の斧と銀の斧』などの名で知られる童話を、現代が舞台のボーイミーツガールにアップデートしたものです。
主人公の束林蒼平くんは代々、木こり。ヒロインの小森瑞菜さんは代々、池の女神です。束林くんが池に斧を落としてしまった日からふたりは急接近し、校舎裏で秘密を共有する仲になります。でも小森さんは、ある悩みを抱えていて……というお話。
設定の時点でおかしみがありますが、それだけではありません。束林くんも小森さんも、どちらもおどおどしていて健気な少年少女なので、可愛いな~( ◜◡◝ )と思いながら読んでいけるのですが……そうしているうちにいつの間にかふたりの心の深いところに触れている自分に気づきます。小森さんの重大な苦悩。束林くんが出した答え。手に汗握る熱い展開と、愛、そして女神。それらを文章として紡ぐ、楽しげで強い、自由な言葉……。

作者さんが言葉が好きかどうかは直接聞いたわけじゃないのでわからないのですが、それでも、生き生きとした言葉選びの本作を読む中で、僕自身が言葉を更に好きになったことは確かです。あとおろおろしちゃう少年少女も好きになりました。可愛い。読んだら充実感があると思います。おすすめです。

★★★ Excellent!!!

世襲制のきこりが森で出逢ったのは、世襲制の池の女神。ふたりはなぜか高校の同級生で……と、こう書くと青春ストーリーであり、ボーイミーツガールものであるように思えます。
確かにそういった側面は大いにあり、彼らの未来が大変楽しみではあるのですが、この物語はただの青春モノではありません。

逃れられない運命との向き合い方であったり、大切なものを守る力を欲する心であったり、とにかく真に迫るシーンが多い。ラストには巨大な敵との熱い戦いを繰り広げる場面もあって、飽きさせない展開であっという間に5000字を読破してしまいます。

童話的であり、それ以上にファンタジックな世界観で綴られる高校生達の物語。ぜひ多くの人に読んでいただきたい作品です。

★★★ Excellent!!!

湖の女神ときこりが高校の同級生。なぜかというと、それぞれに世襲制だから。
この発想が凄い。

その境遇ゆえのドタバタに笑って、キュンとして、ちょっとハラハラして、そして作者様らしく爽やかな読後感。

節約カレーも、若い二人の青春のエキスが入れば、濃厚旨味のやみつきカレーになりそうな予感。

いろいろな童話や寓話を作者様にアレンジしてほしいです。