6
「
「……おはよう」
目線、誤差数cm。
頭頂部には無の空間。背後に回れど無の空間。
――ねこみみモード、完全終了のお知らせ。
「あはは……。うん、今朝すっかり」
つまり、
「あ、えーとね? あの……色々良くしてくれたお礼に、猫カフェ……回数券、とか」
……律義な奴。さすが学園一の美少女、といったところか。呼び名の所以は見た目だけにあらず。
同級生女子(学園一云々を差し置いても)のしっぽを散々いじり倒した身、むしろ迷惑料を請求されてもいいくらいなんだが――いや、されても実際困る。
「……いる?」
「要る。ありがとう。帰りに使う」
「――えっと、それでね? ……良ければご一緒させていただきたく……」
……煮え切らないような態度はそれか。気を使われるに越した事は無いが、使われすぎても気持ちが悪い。
「別にいいけど――」
――『ぱあっと明るくなる』ってこういう表情をいうんだろうな。
「あ、あとでLINEするねっ」
駆けてった。……なんなんだろう。
まあいいか。
猫カフェ、少しだけ――いつも以上に楽しみ、……かもしれない。
……とりあえず、学校一の美少女が自分じゃ掴めなかったしっぽに触れられることを祈ろう。
学校一の美少女が朝から幼女でねこみみ(+しっぽ)モードだとは思わないんだが? らと @meganecat
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます