東海の小島のものがたり

@hyacinth68

第1話

 東海に浮かぶ小島のものがたり

 あるとき政権を親戚筋に簒奪されました その後2週間くらい経って、新王は旧王を呼び出しました。

 新王「よう久しぶりだな。元気でやってるのか。ところであなたいま苗字ないでしょ?今まで皇帝を僭称していたのだからな」(周りにいた家臣)どっとあざ笑う。

 新王「苗字が無いと何かと不便でしょ?いまわいが授けてあげようか?」

 旧王「・・・ありがたき幸せに存じます」

 新王「いいっていいって もともと兄弟分じゃないか。あんたとわいは」

 旧王 ガバっと平伏する

 新王「んーじゃあどうしようかな?あなた元々は、紀の国造さんを名乗っておられましたよねー。そこから考えると、引き続き「紀の」さんを名乗ってもらいたいところだがね」


 新王「そうもいかないんだわ。抗争前に私に服従した側の紀の氏と一応区別しないとあかんからね。あっちの系統には和歌の研究でもさせて文化人として飼うことにするからさー」


 まあそんな事情で、最後まで

 新王「と、言うことで、最後まで私に反抗したあなたの系統だけは、別の苗字にさせてもらうからご承知おきのほどお願いします」

 旧王 ガバッと平伏して頭を地面に三度ぶつける。

 それで肝心な苗字なんだけど、

 新王「きのさんがダメなら木つながりでまつのさんとかはどうかな」

(周りにいた家臣)どっと爆笑。

 旧王「ありがたき・・幸せにございます」平伏・叩頭。


 新王「オッケー?じゃあそれで決まりということで。おーい藤原君 その線で記録作っておいてね」

 藤原朝臣鎌足「ハハーッ」

 新王「じゃあそういうことで。」

 藤原朝臣「社長、あと一つ仕事残ってます。松野家の身分を決めていただかないと書類が作れません」

 新王「あそっか。。本来ならば(中国では)旧王は奴隷の身分に落として」


 新王「その上で、王室の家畜の小屋の糞の世話をさせて、自分がいかにつまらない人間かを思い知らせるのが通例であるが。」

 新王「もともと同じ家から出て、その上自分の兄貴筋にあたるあなたに、かような仕打ちをするのは、徳の高いワイとしては到底できることではない。これがA案。」

 旧王 平伏叩頭

 新王「しかしあなたを今までどおりの貴族として扱うのは(B案)、他の家来の手前、示しがつかずA案同様に到底できることではない。そこでワイが叡慮に基きあなたに進上する身分は、「連(むらじ)」くらいが適当と思うんよ。平民のちょっと上的なポジションね。

 旧王 平伏叩頭

 新王「それでOK?まあ一兵卒からのし上がって私の国に貢献してよ。

 がんばればどんどん昇格できるシステムだからワイの箱は。」

 旧王 平伏叩頭

 新王「じゃそういうことで。頑張ってね君には即戦力としてまじで期待してるから。」

 旧王 平伏叩頭


 と言う夢を見た。

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