テッペイとユウカ
雪平 ねこ
優しい声で私の名前を呼んで
「
15歳の私は、おやつのホットケーキを焼きながら、居間で愛猫のランプと遊んでいる15歳の
「うん。まぁ、相手が悪かったんだよ。ウチの中学じゃ、勝てないさ。
愛猫のランプは、
ランプは、今年17歳になるになる、
「
私は、言いながら、焼き上がったホットケーキを皿に載せながら、冷蔵庫からメイプルシロップとバターを取り出して、ホットケーキに添えた。
ホットケーキの甘い香りは、いつも幸せな気分になる。私は、この甘い香りが好きだ。
「いつも、ありがとう。
「どういたしまして」
私は、思わず、笑いが込み上げる。
「ホットケーキ、食べよう。暖かいうちに」
私は、ナイフで切り分けて、
「うめぇ。やっぱり
「ありがとう」
私も嬉しくなる。こんな風に
「おれ、高校行ってもサッカーやるよ。だから、・・・」
「
私は、そんな
「うん。応援するよ。
私は、笑いながら、頷いた。
「
私は、言いながら、ホットケーキを一口入れる。口の中に甘さが広がる。
「いや、おれには夢がある。2つ」
「おれは、教師なりたい。ウチのじぃちゃんみたいな」
「
「そういうだよ。おれの自慢のじぃちゃんだ。だから、おれは教師になりたい」
「あと、もう1つの夢は、」
「おれは、
「おれたち、もしも別々の高校に行っても、
頬を朱に染めた
「ない、ない、ない。私は
私は、否定する。もう穴があったら入りたいほど、
「
そう言うと、
私は、
私が
運動会の大玉転がしで、運動神経が抜群の
明るい優しい笑顔で励ますように言ってくれた。
その運動会の時、結局、私は
あのあと、母親が苦笑混じりに言っていたことを、私も、今も、はっきり思い出す。
「
クラスいや、学年でも1位、2位、3位を争う人気のあるモテる男の子だった。
私と
学校にいるときも、
私は、
私と
お互いに、とても
「ゆうお姉ちゃん」と
私の4歳年下の弟の
私と
まるで、本当に4人はキョウダイのように…いつも、ずっと一緒だった…
昨日、私の恋は終わりを告げた。
「ゆうお姉ちゃん、大丈夫?」
高校一年生なった
喪服姿の私は、竹内家の通夜の葬儀会場に椅子に腰かけて、
葬儀の祭壇の上に飾ってある写真を見るたび、私の目から涙が頬を伝い、
「お兄ちゃんから聞きました。ゆうお姉ちゃんと将来結婚の予定だったと…」
高校の制服姿の
そんな
「おれも聞いた。テツ
中学の制服姿の
遠くには、
ー
「どうして、私を遺して死んでしまったの?」、 私は、静かに問いかける。
祭壇の写真は、太陽みたいな
それは、私の大好きな
私は、知らず知らずに視界が涙で滲んだ。
「ずっと、一緒だと、約束したでしょう」、私は
写真の
もっと側にいて欲しかった。
もっと沢山手を繋ぎたかった。
沢山キスをして触れ合いたかった。
昨日、私の愛する人との恋は、こんなカタチで終わってしまった。
私は、遠くで、
高い…青い空の上で…
私の耳には、あの日の
「
約束の言葉を交わす
テッペイとユウカ 雪平 ねこ @momo109
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